配分額 *注記 |
19,700千円 (直接経費: 19,700千円)
1998年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
1997年度: 5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
1996年度: 10,600千円 (直接経費: 10,600千円)
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研究概要 |
我々は従来より歯槽骨欠損の回復を目的として行われていたGBR法にさらに成長因子(遺伝子組み替え型ヒト骨形成因子)を加えることを考え,これを能動的骨誘導再生法(active GBR法)と提唱し,研究成果を報告してきた.この方法を用いると,歯周病領域より大きな口腔外科領域の骨欠損でも確実に骨組織を再生させることが可能であり,顎堤形成についても再現性のある動物実験の結果がこれまでに十分得られてきた. さらに我々は,このようにして再生された骨組織は顎骨の形態の回復のみならず下顎骨の持つ咀嚼機能をも同時に回復することが望まれると考え,再生した骨組織にデンタルインプラントを植立し,再生した骨組織が咀嚼機能を果たすことができるかどうかを検討した. イヌの下顎臼歯部に作成した顎提欠損に対して遺伝子組み替え型ヒト骨形成因子を用いて顎提形成を行い,8週間後にこの形成された骨組織にデンタルインプラントを植立した. インプラント植立後,経時的にエックス線学的ならびに病理組織学的に検索したところ,4週後でも骨接合が観察されており,これは経時的に増加しており,さらにインプラント体周囲の新生骨についても,組織学的に成熟していくことが観察された. さらに我々は,このデンタルインプラントに上部構造を装着し実際に咬合させることを試みており,再生させた骨組織でも十分に骨組織としての機能をもち,我々の提唱する能動的骨誘導再生法(active GBR法)を用いることにより,顎骨の形態の回復のみならず下顎骨の持つ機能をも同時に回復することがわかった. 以上のことにより,能動的骨誘導再生法(active GBR法)は,極めて有用な骨組織の再建,再生システムとして臨床に応用可能であることが分かった.
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