研究課題/領域番号 |
08557121
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
化学系薬学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
福山 透 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 教授 (10272486)
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研究分担者 |
水上 民生 協和発酵工業株式会社, 東京研究所, 主任研究員
水上 民夫 協和発酵工業株式会社, 東京研究所, 主任研究員
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
13,200千円 (直接経費: 13,200千円)
1998年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
1997年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
1996年度: 5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
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キーワード | マイトマイシン / FR 900482 / 抗腫瘍性抗生物質 / [352]付加環化反応 / ニトリルオキシド / 1,3-dipolar / FR900482 / 1,3-双極子 / 〔3+2〕付加環化反応 / [3+2]付加環化反応 / 8員環 / エポキサイド / アルキル化反応 |
研究概要 |
マイトマイシンは、現在臨床で用いられている抗腫瘍性抗生物質である。一方、藤沢薬品工業によって単離構造決定されたFR900482は、マイトマイシンと同程度の抗腫瘍活性を示すことが報告されており、新しい抗癌剤として期待さている化合物である。研究代表者のグループでは以前これらの化合物のラセミ体の全合成を達成している。しかしながら、効率性や大量合成への適応性などの点において必ずしも満足できる合成経路であるとは言えない。本申請課題においては、どちらの化合物にも適応できる自由度の高い効率的な合成経路を開発することを目的として研究を開始した。目的物の逆合成解析を行った結果、8員環化合物を共通の鍵中間体として設定する合成計画を立案した。まずこの8員環鍵中間体を合成するにあったって、分子内のエポキシドに対する種々のアニオンのアルキル化反応を検討した。しかしながら望みの8員環化合物を得ることができなかった。そこで次に、ニトリルオキシドの分子内オレフィンに対する環化付加反応を検討した。その結果、まずベンゼン環上に置換基を持たないモデル化合物を用いた場合、比較的収率良く望みの8員環生成物を与えることが分かった。しかし、FR900482の合成を目的として、ベンゼン環上に必要な置換基を有する基質で反応を行うと、反応の配向性が逆になったの9員環環化体が生成した。この予想外の結果をもとにして、再び種々の基質を用いて環化反応を検討した結果、ケイヒ酸エステルとしてオレフィン部分を活性化した基質では、ベンゼン環上にFR900482の合成に必要な置換基を有する場合においても望みの8員環環化生成物を与えることが判明した。現在、この化合物FR900482への変換反応を検討しているところである。
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