研究課題/領域番号 |
08557127
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
生物系薬学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
斉藤 和季 千葉大学, 薬学部, 教授 (00146705)
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研究分担者 |
野路 征昭 千葉大学, 薬学部, 助手 (80271534)
山崎 真巳 (山崎 昌巳) 千葉大学, 薬学部, 講師 (70222370)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
5,900千円 (直接経費: 5,900千円)
1998年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1997年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1996年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | トランスジェニック植物 / 硫黄 / 環境汚染 / 酸性雨 / 亜硫酸イオン / 硫黄同化 / イオントランスポーター / クローニング |
研究概要 |
無機性硫黄の有機性硫黄への固定を行うシステイン生合成系は、無機硫黄性環境汚染物質の解毒系として働く可能性がある。本研究では、無機硫黄性環境汚染物質に対して抵抗性を示すトランスジェニック植物を作製することを目的として、形質転換体を交雑することにより細胞質、葉緑体の両方で高いシステイン合成酵素(CSase)活性を持つタバコの作出を試みた。細胞質局在性のホウレンソウCSase遺伝子を導入した形質転換タバコ(3F)と、CSaseA遺伝子に葉緑体への輸送配列を融合したキメラ遺伝子を導入した形質転換タバコ(4F)が当研究室ですでに作製されている。これらを交雑することにより雑種第一世代(F1)を得た。F1植物は細胞質、葉緑体の両方で高いCSase活性を持っていることが確認された。これらの形質転換タバコの葉におけるシステイン及びグルタチオン含量の測定を行ったところ、システイン含量、グルタチオン含量共にF1植物で最も高かった。3F、4Fのホモ接合体とF1植物の葉の切片を用いて、10mMの亜硫酸イオン及び硫酸イオンに対する暴露実験を行った。亜硫酸イオンに暴露した場合、48時間後すべての形質転換タバコが傷害を受けたがF1植物は高い抵抗性を示した。次にこれらの形質転換タバコを1ppmのSO_2ガスに暴露し、光合成活性の指標となる光量子収率を測定したところ、光量子収率はF1植物において最も高くF1植物はSO_2ガスに対しても高い抵抗性を示すことが明らかになった。以上のことから、システイン合成活性を増強したトランスジェニック植物は、亜硫酸に対して抵抗性が増していることが示された。
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