研究課題/領域番号 |
08557149
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
病態検査学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
柴田 洋一 東京大学, 医学部付属病院・輸血部, 教授 (30010474)
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研究分担者 |
狩野 恭一 オリンパス光学バイオリサーチセンター, 所長 (80152825)
十字 猛夫 日本赤十字社中央血液センター, 所長 (20009997)
津野 ネルソン 東京大学, 医学部・付属病院・輸血部, 助手 (50282637)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
20,600千円 (直接経費: 20,600千円)
1997年度: 5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
1996年度: 15,200千円 (直接経費: 15,200千円)
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キーワード | 血小板型 / 血小板抗体 / 血小板輸血 / 新生児血小板減少紫斑病 / 血小板輸血不応答 / 新生児血小板減少性紫斑病 / 血小板抗原 / HPA / MPHA |
研究概要 |
血小板型は現在、15種類確認されている。母児間に血小板型の不適合があると、妊娠中に母が児の血小板型抗原(HPA:human platelet antigen)に対する同種抗体(血小板抗体)を産生することがある。研究代表者柴田は1986年、本邦での新生児血小板減少性紫斑病症例で、血小板型のYuk^a、続いてその対立抗原Yuk^bを発見した。その後、母児血小板型不適合による本疾患は続々と報告されており、研究代表者は、これまでに40症例を確認している。そのうち、5症例の新生児が脳内出血を合併していた。血小板輸血を繰り返していると、患者に同種抗体が産生され、それ以後の血小板輸血が無効になる、これを血小板輸血不応状態と言う。HLA抗体の他に血小板抗体が関与しており、その抗体の特異性は、抗Sib^a抗体などであることが判明している。研究代表者らは1981年に血小板抗体の検出法として混合受身凝集法(MPHA:Mixed Passive Hemagglytina-tion)を開発し、改良を続けて来た。多くの病院で血小板抗体検査キットは待望されているが、血小板そのものを固相する上記の方法はキット化するには難点があった。我々は血小板膜から可溶性抗原を抽出し固相化することにより、血小板抗体を検出することが可能であることを見い出したので、これを応用して血小板抗体キットの開発を試みた。 平成8年度と平成9年度の本研究により、ほぼ実用化のメドをつけることが出来た。 即ち、これまでに確立している、血小板型15種類の内、本邦で臨床上重要な8つの型を網羅し、可溶性の血小板抗原をモジュールタイプのU底マイクロタイタ-プレートに固相し、スクリーニング及び固定用のキット開発を行った。HPA1-7に対する抗体を用いて検討したところ、血小板そのものを固相する従来のMPHA法に匹敵する結果を得ることが出来、キット開発のメドがついた。
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