研究分担者 |
小野瀬 雅人 鳴門教育大学, 学校教育学部, 助教授 (40224290)
坂谷内 勝 国立教育研究所, 教育情報資料センター, 主任研究員 (70187053)
吉岡 亮衛 国立教育研究所, 教育情報資料センター, 室長 (40200951)
能田 伸彦 筑波大学, 教育学系, 教授 (80020121)
武村 重和 広島大学, 教育学部, 教授 (70112159)
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配分額 *注記 |
11,500千円 (直接経費: 11,500千円)
1998年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1997年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
1996年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
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研究概要 |
1. 教科書「科学技術概念・用語」データベースと出現頻度の分析:理科・数学教科の教科書に記載されている概念・用語を,出版社・教科・学年・単元・分野・内容のみならず,(1)(a)「学術(基本)概念」(例:平衡,濃度,加法・減法等)に対して,(b)「素朴(日常)概念」(例:釣り合う-傾く,濃い-薄い,もらう-取り去る・あげる・食べる等)を下位カテゴリーに組み込み,(2)(a)「内容概念」と(b)「方法概念」で検索できる教科書概念・用語シソーラス体系を組み立て,使用用語の検索・分析を可能にする教科書データベースを構築した.概念・用語シソーラス体系は小学校段階から拾い,約9,000の概念・用語を収集した.分析の結果,学術(基本)概念に対し,それに関連する日常的に使う素朴概念の数は多く,かつ,多義的で,子ども達の正しい概念獲得に学習負担が大きいと言える.内容概念は学年が進むにつれて新しい概念が導入され増加するが,その出現数は学年で一定せず,アンバランスで,学年によって新概念の習得に対する学習負担は一定でない.他方,方法概念は学年を通して一貫して存在し,課題探究能力を育成するように配慮されている.しかし,その概念・用語の数は多く,文化遺産の継承に記憶に負担にならない教育方法の開発が重要である. 2. 科学概念・用語(方法概念)シソーラスの概念形成関係に基づく教育課程の編成:統計概念(方法概念)を中心にした教科間の関連性・系統性の高い教育課程を編成することは重要で,配当・系統試案を作成した. 3. 児童生徒の概念・用語の理解度に基づく関連性・系統性を抽出する教科書データベースシステムの構築:最終的には,科学概念の学習形成にとって,児童生徒の概念・用語の理解度が問題になり,理解度に基づくより有効性の高い教科書データベースの整備と解析システムの構築が必要である.
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