研究課題/領域番号 |
08558047
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
エネルギー学一般・原子力学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
森田 健治 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (10023144)
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研究分担者 |
山本 春也 日本原子力研究所, 材料開発部, 研究員
楢本 洋 日本原子力研究所, 材料開発部, 主任研究員
柚原 淳司 名古屋大学, 工学研究科, 助手 (10273294)
曽田 一雄 名古屋大学, 工学研究科, 助教授 (70154705)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
1997年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1996年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
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キーワード | 固・液界面反応 / その場RBS分析 / 高エネルギー・イオンビーム利用 / Pbの溶解 / SiO_2 / 水への脱着 / 固液界面反応 / 吸着 / 脱着 / 高エネルギーRBS分析 / RI深部地層処分 / RBSその場測定 |
研究概要 |
本研究の目的は、高エネルギーイオンビームを用いるRBS分析により、固・液界面に吸着した原子をその場測定する装置を試作し、その分析法を確立すると共に、固・液界面における脱着の動的過程の解明に資すことである。 平成8年に、まず日本原子力研究所・高崎研究所の3MeVダンデム加速器のビームラインに結合できる、加速器に対する保護装置を設備したターゲットチェンバーを作成すると共に、液体と接触した固体表面に吸着している核種を、MeVイオンビームを用いてその場後方散乱測定できる装置システムの開発を行った。又、試料の裏面上の吸着種からの後方散乱イオンを測定できる様に、シリコン・ウェハ-の一部に厚さ5μm、直径3mmの1気圧の圧力差に耐え得る薄膜窓を作成する手法を確立した。 平成9年には、シリコン窓表面上のSiO_2膜に吸着されたPb原子の水溶液中への溶解速度の測定を行った。Pb原子は、SiO_2膜表面上に真空蒸着により吸着されたもので、その厚さは24MLであった。まず、水溶液に接触させる前に、SBR測定によりその厚さを測定した後、試料容器内に水溶液を導入し、時間の関数としてPb膜を測定した。水溶液のpH値は、少量のHNO_3やBH_3OHを滴化することにより調整された。 pH7の水溶液やpH9の水溶液に接触させた時、Pbの厚さは全然変化しなかった。このことは、Pb原子がアルカリ性の水溶液中へ溶解しないことを示している。他方、pH5の水溶液に接触させた時、Pbの厚さは時間と共に直線的に減少することが観測された。このことは、Pb原子の溶解は0次反応であり、Pb原子がPb膜から一様に水溶液中へ溶解することを示すと結論される。
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