研究課題/領域番号 |
08558071
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
構造生物化学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
高尾 敏文 大阪大学, 蛋白質研究所, 助教授 (10197048)
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研究分担者 |
福田 宏之 日本パーセプティブ(株), 技術開発課, (研究職)課長
今本 尚子 大阪大学, 医学部, 助手 (20202145)
下西 康嗣 大阪大学, 蛋白質研究所, 教授 (00029951)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
6,200千円 (直接経費: 6,200千円)
1997年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1996年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
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キーワード | 微量蛋白質 / アミノ酸配列 / 気相化学反応装置 / 特異的化学分解 / 耐蝕・耐圧性反応槽 / マルチ試料プレート / 質量分析 |
研究概要 |
本試作装置は、現在汎用されているマトリックス支援レーザー脱離イオン化質量分析法(MALDI-TOFMS)との組み合わせで用い、質量分析から得られる分子量情報を有効に構造解析へ利用するための微量化学反応装置である。本装置の特徴は、気相で試薬と反応を行うので、試料を汚染あるいはロスすることなく1つの反応プレート上で数種の化学反応が連続して行え、さらに、複数の異なる試料を一度に処理することができる。また、試料に応じて反応の最適化や新規反応の開発を行うことが可能である。以下に装置の概要を列挙する。 1)試薬は最大6種類までガス圧よりシーケンシャルに反応槽へ導入でき、試薬ループにて計量の後、予め真空ポンプにより減圧にした反応槽の引圧を利用して、ループ内の試薬を反応槽に導入する方式を新たに考案した。2)系内の全てのライン、電磁バルブ、反応槽は耐酸、耐食性。3)反応槽の容積は180cm^3とし、加熱ヒーターにより槽内の温度は110℃まで制御可能で、減圧及び加圧下で高い気密性を保持できる。4)試料プレート(46×48mmのサイズとし、金めっき後、試料を塗布する面を厚さ50μmでテフロンコート)には最大60種類の試料溶液が塗布可能で、また、質量分析計の試料導入用プローブに直接装着できるので試料の汚染やロスがない。5)試薬は2段階で真空ポンプにて除去され、ピラニ-ゲージにて槽内の真空度の経時変化を記録できる。6)試薬の選択、導入、温度コントロール、ガス導入、真空ポンプによる減圧等などの一連の動作を任意に制御するためのインターフェース、及びMS-DOSソフトエア-(パーソナルコンピューター)を備えており、時間プログラムによる自動運動が可能である。 上記装置を用いて、気相中でのメチオニン残基特異的切断(臭化シアン分解)、及び、簡易エドマン分解反応を標準蛋白質で検討した結果、ピコモルレベルのペプチド、蛋白質への応用が可能であることがわかった。
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