研究課題/領域番号 |
08558078
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
細胞生物学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
大日方 昴 (大日方 昂) 千葉大学, 理学部, 教授 (40012413)
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研究分担者 |
伊井 一夫 岩城硝子, ライフサイエンスセンタ, 所長
木村 一郎 早稲田大学, 人間科学部, 教授 (10011595)
松田 良一 東京大学, 大学院・総合文化, 助教授 (90165837)
佐藤 成樹 千葉大学, 理学部, 助手 (40261896)
井伊 一夫 岩城硝子, ライフサイエンスセンター, 所長
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
1997年度: 6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
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キーワード | 機械的ストレス / ストレッチング / 細胞培養 / バイオメカニクス / 筋肥大 / 筋細胞 / アルブミン / アクチン線維 / 細胞の配向 / 肥大 / アクチン / 平滑筋 / アクチン繊維 |
研究概要 |
培養細胞に反復的な機械的ストレス(ストレッチング)を施す実験システムを確立、これを用いて細胞(特に筋細胞)が機械的なストレス(ストレッチング)に対してどの様に応答し、形態的にどう変化するかを研究した。得られた成果は以下の通りである。 1.薄いシリコン膜上に細胞を培養し、膜を反復伸展させて細胞に機械的なストレスを施す適切な装置の確立のために、種々の条件を検討した。検討した主要な点は、1)反復ストレッチのための駆動を、シンクロナスモーターの使用、マグネットの使用、陰圧による吸引、により行うことのメリット、デメリット、2)顕微鏡観察下でストレッチを行えるシステム、3)滅菌処理に耐える材質、などである。シンクロナスモーターを適用し、顕微鏡観察可能なシステムを作成した。このシステムは受注生産できる段階に到達した。 2.上記の培養細胞ストレッチング装置の適用により以下の成果を得た。 1)培養骨格筋細胞を伸展率10%で数日間反復伸展させると、細胞は肥大し、外液からアルブミンを特異的に取り込み、蓄積することを見いだした。アルブミン蓄積は生理的な意義があると推測している。 2)平滑筋株細胞(A10)を伸展率20%で数時間反復伸展させると、細胞は伸展方向に対して直交する方向で再配列するが、同方向へのアクチン線維の配列が先行することを見出した。またガドリニウム存在下ではアクチンは配向しないことを見出した。 3)遺伝性筋ジストロフィー鶏の培養筋細胞に機械的負荷を施し、筋ジストロフィーの症状(筋細胞の透過性の増大に伴うトリパンブルーなどの色素の細胞内への取り組み、細胞内及び細胞間隔への脂肪滴の蓄積、横紋構造の崩壊)を導くことに成功した。 3.トリ骨格筋細胞の初代培養を無血清培地で行う適切な条件を見出し、アクチピンが筋分化に抑制的に働くことを見出した。 4.個体レベルで細胞に機械的な負荷をかけるモデルシステムとして、遠心による重力負荷を施し、筋細胞(特に遅筋で)肥大とミオシンのタイプの変化、筋ジストロフィー症筋細胞での細胞死の誘導を見出した。
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