研究課題/領域番号 |
08559001
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
広領域
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
林 一夫 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (30111256)
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研究分担者 |
岡部 高志 地熱技術開発(株), 技術開発部, 研究員
伊藤 高敏 東北大学, 流体科学研究所, 助教授 (00184664)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
1998年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1997年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1996年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | 地殻応力 / 岩盤応力 / 現位置応力 / 地熱 / ドリリングインデューストフラクチャー / DTF / DITF / ブレイクアウト / 岩体応力 / 岩圧 / 水圧破砕 / 現位置計測 / ブレークアウト |
研究概要 |
本研究は、地下数キロメートル以深の岩体の現位置応力の計測を可能ならしめる新しい方法を開発する事を目的としたものである。具体的にはドリリングインデューストフラクチャー(DTF)が保持する応力場に関する情報を利用して応力場を推定する。DTFは坑井周方向の発生位置及び斜め微小き裂の坑井軸方向となす角度によって特徴づけられる。従って、基本的には、坑井の各深度でDTFのデータから、応力場に関する2つの情報を得ることができる。単独の傾斜井で各種検層により3深度以上の深度でDTFが計測されれば、6個の未知応力成分に対し、互いに独立な6個以上の観測方程式を得ることができる。このことを利用し、DTFデータに基づく応力場評価のための逆問題を構築するとともに、その標準的解析法を新たに開発し、パーソナルコンピュータレベルで解析可能なプログラムコードを開発した。DTFデータの読みとり誤差に鑑み、逆問題解析には正規乱数を利用した統計的手法を導入した。DTFデータのみならずボアホールブレイクアウト(BO)に関するデータも併用可能である。種々の応力場を想定した数値実験を行い、本逆問題解析法の妥当性を確認し、さらに、3本の地熱井、すなわち、湯の森のTG-2井、肘折のHDR-2井及び英国HDRテストサイトのRH-15井で採取されたデータを用いて逆問題解析を実施して応力場を推定し、本研究で開発した手法の、フィールドへの適用性並びに有効性を確認した。なお、地熱井を対象とする場合には熱応力の影響について検討が必要である。この点についても検証を行い、TG-2井では、約1000m程度の深度において熱応力が10MPa以下であればこれを無視しても評価結果に大きな影響を生じないことも明らかにした。
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