研究課題/領域番号 |
08559005
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
広領域
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小宮山 真 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (50133096)
|
研究分担者 |
須磨岡 淳 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (10280934)
八代 盛夫 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (30192785)
|
研究期間 (年度) |
1996 – 1997
|
研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
|
配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1997年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
|
キーワード | RNA / 加水分解 / オリゴアミン / 人工リボヌクレアーゼ / がん / エイズ / 治療 / アミン |
研究概要 |
本基盤研究により、ターゲットRNAを位置選択的に加水分解する人工リボヌクレアーゼの構築に成功した。具体的には、 (1)tRNAの2本鎖部分にインターカレートするアントラキノンにリンカーを介してグリシンおよびイミノ二酢酸を導入した分子を用いて生理条件下でtRNAが位置選択的に加水分解されることが明らかになった。この切断は、末端のカルボキシラートとアンモニウムイオンが必須であり、これらの酸塩基協同触媒作用によって進行していることが示された。 (2)種々のアミン類によるRNA加水分解反応に対する動力学的な検討を行ない、ジアミンによるRNA加水分解の反応機構を明らかにした。生理条件下におけるジアミン類によるRNAの加水分解は、ジアミン中のニュートラルなアミノ基がRNAの2'-位のプロトンを引抜くと当時に、もう一方のプロトン化したアミノ基が酸触媒として協同的に作用することにより進行していることが示された。 (3)側鎖にベンジルエステルやエチルエステルをもつホスホロアミダイトモノマーの合成に成功した。また、このアミダイトを用いてDNAオリゴマーの中央にオリゴアミンを配した人工リボヌクレアーゼの構築し、RNA切断を行なったところ、標的とした位置でより選択的にターゲットRNAが加水分解されることが明らかとなった。 以上のように、ターゲットRNAを位置選択的に切断することが可能となった。これらの結果を発展させ、人工リボザイムを細胞へ導入することにより、遺伝子発現の制御やガン・エイズ等の治療が可能となると考えられる。
|