• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

生物と時間ーアリストテレス生物学における時間把握の視点ー

研究課題

研究課題/領域番号 08610015
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 哲学
研究機関山形大学

研究代表者

篠澤 和久  山形大学, 人文学部, 助教授 (20211956)

研究期間 (年度) 1996 – 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1998年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1997年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1996年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
キーワードアリストテレス / 時間 / 生物 / エネルゲイア / プシューケー / 現実態 / 知覚 / 霊魂論 / 生物学 / 感覚
研究概要

本研究課題は、申請者のこれまでの研究成果である「自然の時間と詩学の時間」を踏まえて、アリストテレスの生物学関係の著作を〈時間〉の視点から読み直すところにあった。その研究成果は、報告書(冊子体)としてまとめることができた。
アリストテレス哲学の基底概念である「現実態」(エネルゲイア)は、その対概念である「可能態」(デュナミス)とともに、〈時間〉的様相をもつ。アリストテレス哲学において、現実態概念が生命的活動の原理としての〈プシューケー〉に最深部で連動していることも疑いをえない。本課題は、主に『霊魂論』を対象として、現実態ー時間ー生物の関係の解析を試みるところにあった。時間的・有限的な存在である生物において現実態がどのように機能しているのかを探ることによって、アリストテレス哲学全体の基本的洞察はもとより、われわれ自身の生命観の見直しを図ることが、そのねらいであった。
本研究、ことに本年度の論文は、われわれの常識が抜きがたくもっている「〈物〉からの思考」(原子論的思考枠)からの段階的な離脱が、「プシューケー」の漸進的定義によって企図されていることを明らかにした。これによって、現実態および時間の捉え方を物的レベルから開放するための準備が整えられ、アリストテレスが〈形相〉として提示するプシューケーの機能が新たな視野のもとに展開されることになる。アリストテレスのこの原基的洞察は、〈自然〉〈生命〉〈環境〉等々に関して再考を迫られているわれわれの指針の一つとなりうるものである。
なお、反省点としては、『アリストテレス著作集』全体を視野に入れるまでには至らなかったことを挙げなければならない。今後の科研費等において、残された課題も含めて、本研究の課題を継続し、より充実したかたちに仕上げたいと考えている。

報告書

(4件)
  • 1998 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1997 実績報告書
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 篠澤和久: "アリストテレス『霊魂論』の方法論" 山形大学紀要(人文科学). 第14巻2号. 1-25 (1999)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1998 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Kazuhisa SHINOZAWA: "On Aristotle's First Definition of Soul-----from his Methodological Point of View----" BULLETIN of YAMAGATA UNIVERSITY (HUMANITIES). Vol.14 No.2. 1-25 (1999)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1998 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 篠澤 和久: "アリストテレス『霊魂論』の方法論" 山形大学紀要(人文科学). 第14巻第2号. 1-25 (1999)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 篠澤和久: "物語と歴史-アリストテレス『詩学』による学体系の塑型-" 東北哲学会年報. 12. 1-14 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

URL: 

公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi