研究課題/領域番号 |
08610101
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育・社会系心理学
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研究機関 | 北海道教育大学 |
研究代表者 |
戸田 須恵子 北海道教育大学, 教育学部釧路校, 教授 (70271715)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1997年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
1996年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 幼児の社会的行動 / 親の権威主義的養育態度 / 権威的養育態度 / 許容的養育態度 / 幼児の気質 / 親の性格 / 家族 / 夫婦関係 / 養育スタイル / 権威主義的養育スタイル / 権威的養育スタイル / 社会的行動 / 攻撃的行動 / 仲間関係 / いじめ / 母親の養育態度 / 許容的養育スタイル / 家族の機能 / 向社会的行動 / 問題解決 |
研究概要 |
幼児の仲間関係に影響を及ぼす親の諸要因を明らかにする為に、幼稚園へ通っている4歳以上の幼児を持つ両親へ研究への参加を求め、214名の母親と186名の父親から協力が得られた。仲間関係に影響する社会的行動(向社会的行動、攻撃的行動、引っ込み思案行動、情緒性、不安傾向/散漫性)については先生に評価してもらった。ソシオメトリー指名法は、親の反対によって中止された。親の養育態度は、権威的、権威主義的、許容的養育態度とその下位因子を因子分析によって抽出し、社会的行動との関係を見た。母親の権威主義的養育態度は、向社会的行動や自己主張と負の相関が見られ、父親の権威主義的養育態度は幼児の暴力/破壊的行動と正の相関が認められた。母親の権威主義的養育態度に影響を及ぼす要因としては、幼児の落ち着きのなさ、未熟な行動、頑固さといった性格が影響し、自分の不安・うつ的性格や暗い性格(感情的、不安定、不満ぽい、嫉妬深い、神経質等)も権威主義的養育態度を規定する要因であった。又、権威主義的養育態度を示す母親は、家族を喧嘩の多い、感情的でストレスのある家庭として見ていた。又、夫婦関係においても言い争いが多く、問題を無視・回避するといった態度が見られた。権威的養育態度を示す母親は、家族を調和のとれた理想的家族と見ており、夫婦関係においても相互に援助しあっている関係として捉えていた。このような母親の養育態度は、幼児の友好的性格や自分の明るい性格が影響していた。父親に関しても同様な傾向が見られた。又、両親の父母の養育態度の影響に関して見ると、父母が権威主義的養育態度であれば両親も権威主義的養育態度を示し、父母が権威的養育態度だった場合は、両親も権威的養育態度を示した。即ち、子どもに示す親の行動・態度は、親から娘、息子へと受け継がれ、彼らが親になった時、又同じ行動様式をとる事が明らかにされた。
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