研究課題/領域番号 |
08610113
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育・社会系心理学
|
研究機関 | 東京学芸大学 |
研究代表者 |
伊藤 友彦 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (40159893)
|
研究分担者 |
上田 功 大阪外国語大学, 外国語学部, 助教授 (50176583)
|
研究期間 (年度) |
1996
|
研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
|
配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1996年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
|
キーワード | 吃音 / 特殊拍 / 幼児 / 非流暢性 / メタ言語知識 |
研究概要 |
吃音は3〜4歳を中心とした幼児期に発生する。従って、吃音症状が特殊拍においてどのようにの生ずるのかを明らかにする前に、1)幼児が特殊拍をいつごろからどの程度自覚できるのか、2)幼児期の発話の非流暢性が特殊拍においてどのように生ずるのか、を明らかにしておくことが必要である。そこで今年度はこれらの二点について検討した。特殊拍における吃音症状を検討するための基礎的研究としてまず、幼児(普通児)が特殊拍をいつごろからどの程度自覚できるかを検討するために3歳から6歳児を対象として特殊拍に対するメタ言語知識の発達を検討した。その結果、聴覚的に提示された特殊拍省略語を自覚的に捉えることができる幼児は4歳では4割に満たなかったが、5歳では6〜7割に達した。しかし理由を適切に言語化できる幼児は5歳でも4割に達しなかった。これに対して特殊拍を発話において自覚的に分節化できる幼児は、促音を除き、4歳で既に100%に達していた。一方、文字の読みが可能な幼児は特殊拍省略語の自覚の発達と同様、4歳から5歳にかけて著しく増加したが、文字が読める幼児が特殊拍省略語を自覚できるとは限らなかった。また、発話において特殊拍を自覚的に分節化できない幼児は文字の読みもできない傾向が認められた。特殊拍における吃音症状を検討するための基礎的研究として次に、幼児(普通児)の発話における非流暢性(繰り返し、引き延ばしなど)が特殊拍においてどのように生じるかを検討した。特殊拍を含む単語を怪獣の名前にして幼児に復唱させる方法を用いた。しかし、この方法では幼児に非流暢性は生ぜず、非流暢性(繰り返し、引き延ばしなど)が特殊拍においてどのように生じるかという点は検討できなかった。
|