研究課題/領域番号 |
08610136
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育・社会系心理学
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
佐藤 正二 宮崎大学, 教育学部, 助教授 (30107205)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1997年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1996年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 社会的スキル訓練 / 引っ込み思案 / コーチング / 長期的維持 / 社会的孤立行動 / 社会的働きかけ |
研究概要 |
引っ込み思案の幼児(4名)に対する社会的スキル訓練が実施された。これらの幼児は、それぞれにクラスメート2名ないし3名と一緒に参加する訓練室でのコーチングセッションと自然な保育場面においてトレーナーの援助のもとで実施される訓練セッションの両方に参加した。対象者には、社会的働きかけ方、やり取りの仕方などを標的スキルとして選択した。これらの対象児に実施された社会的スキル訓練は、コーチング法に基づいており、教示、問題場面の提示、モデリング、行動リハ-サル、修正フィードバック、社会的強化から構成された。 社会的スキル訓練による主な結果は、次の通りであった。 (1)引っ込み思案の幼児に顕著であった社会的孤立行動は、訓練終了後に劇的に減少し、合わせて、訓練後には協調的行動の顕著な増加が認められた。 (2)攻撃的・妨害的な幼児では、社会的スキル訓練後に、これらの行動がほとんどみられなくなり、逆に適切な社会的働きかけが増加した。 先の4名の引っ込み思案幼児は、訓練後1年間を経過した時点で、長期的な維持効果を査定するためのフォローアップセスメントを受けた。その結果、 (1)訓練を受けた4名の引っ込み思案幼児のうち3名は、一年後にも訓練効果を維持していた。 (2)維持効果が認められなかった1名の幼児に社会的スキル再訓練を試みたところ、3か月後のフォローアップアセスメント時点で、訓練効果が維持されていることが分かった。 (3)引っ込み思案幼児に表れたポジティブな行動変容は、担任教師によっても知覚された。 以上の結果から本研究で実施された社会的スキル訓練は引っ込み思案幼児に効果的であることが分かった。
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