研究課題/領域番号 |
08610150
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育・社会系心理学
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
井上 智義 同志社大学, 文学部, 教授 (40151617)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1997年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1996年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 二言語併用 / 言語心理学 / 認知心理学 / ドミナンス / ろう者 / 手話 / 情報処理 / 視覚イメージ / ニ言語併用 / 言語 / バイリンガル / 認知 / 言語情報処理 / 言語の優勢 / ストールプ課題 / カテゴリー語連想 / 追唱課題 |
研究概要 |
二言語併用者に関する研究は、教育方法学の領域では、従来から、いくつかの手法を使って行なわれてきているが、いわゆる認知心理学的な研究は、残念ながら、質的にも量的にも充分に行われているとはいいがたい状況である。 本研究では、認知心理学の領域で使用されている実験の技法をもちいて、二言語併用者一人ひとりの認知的側面について、詳細なデータを収集することを目的とした。また、通常の二言語併用者以外にも、手話と口話を併用するろう者も、調査対象とした。 前年度までの文献レビューと調査研究に引き続き、上記の研究目的を達成するために、聾学校や難聴学級、あるいは、いわゆる帰国子女を生徒にもつ国際学校などの協力をえて、実証的な研究をすすめた。 その結果、二言語併用者の言語情報処理に関する基本的な問題であるところの、認知発達と二言語教育の問題、二言語使用のドミナンスの問題、ろう者のバイリンガリズムの問題、第二言語習得時にそれを支援する具体的な方策の問題などについて、人間の情報処理と広い意味での教育との関わりなどがある程度明らかにされた。詳しくは、研究成果報告書にまとめられている。 たとえば、ろう者においては、健聴者と情報の符号化の点において、音韻的符号化をするのではなく、手話的符号化をする可能性が大きいことが明らかにされた。また、第二言語が比較的弱い二言語併用者では、絵単語やイラストなどの視覚イメージ情報が言語理解にとっての有効な手がかりを提供することなど、教育的にみても意義のある内容が明らかにされた。
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