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K.ラートゲンの日本社会論とそのM.ヴェーバーへの影響に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 08610186
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 社会学(含社会福祉関係)
研究機関佛教大学 (1997)
福岡教育大学 (1996)

研究代表者

野ざき 敏郎 (野崎 敏郎)  佛教大学, 社会学部, 助教授 (40253364)

研究期間 (年度) 1996 – 1997
研究課題ステータス 完了 (1997年度)
配分額 *注記
800千円 (直接経費: 800千円)
1997年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワード日本論 / 近代化 / ラートゲン / ヴェーバー(ウェーバー) / ヴェーバー(ヴェーバー)
研究概要

カ-ル・ラートゲン(1855-1921)が日本の社会・経済問題に触れている文献を蒐集し、その日本観の特徴づけをおこなった。とくに、ベルリンの週刊誌『ナツィオーン』に掲載された「日本人の国民性」という評論には、日本人の内部にさまざまな異質性が孕まれていることが指摘され、封建制の残存物と功利主義とが明治期の日本人の精神を彩っていることが論じられており、小篇ながら多角的な分析がみられる。
また、東京(帝国)大学における政治學講義録は、彼の国家論を包括的に展開したものであり、それはヴェーバーの国家論・封建制論とも深い関連をもっていることが判明した。ヴェーバーは、封建制というものを、家産制の専制権力が各種下級権力や小領主たちによって簒奪されていくところに形成発展するものだととらえている。それは、ラートゲンをはじめとするアジア封建制史あるいはヨーロッパ封建制史の研究者たちの諸成果を踏まえ、さらにそれを比較社会学の立場から類型化したものだったのである。
こうしたラートゲン=ヴェーバー関係を探究するとともに、ヴェーバーの『ヒンドゥー教と仏教』のなかの日本論の読み直しを手がかりとしながら、ヴェーバーの資本主義精神論の洗い直しをおこなった。すなわち、資本主義創出過程における非合理的宗教的契機の歴史的意義を再確認しつつ、後発諸国の資本主義化においてはそうした非合理的契機は必要ないことを主張した。そして、日本において資本主義化を促進した要因として、封建的関係意識が功利主義と混在して維持精神を形成したこと、近世において育まれてきた目的志向的倫理観(ライシャワー)が立身出世主義へと転換したこと、石高制と村請制(とりわけ後者)によって、近世農民層のあいだにはつよい教育志向が生み出され、大衆的規模において知的水準の向上がみられたこと、この三点を指摘した。

報告書

(3件)
  • 1997 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 野ざき 敏郎: "「カ-ル・ラートゲンとマックス・ヴェーバー(素描)」" 『佛教大学報』. 47. 4-7 (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1997 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 野ざき 敏郎: "「ヴェーバーの資本主義精神論と明治維新論とにかんする方法的省察 -資本主義の創出と移植-」" 佛教大学『社会学部論集』. 31. 105-121 (1998)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1997 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] ""Karl Rathgen and Max Weber"" Review of Bukkyo University. No.47. (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1997 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] ""Protestant Ethic Problem and the Rise of Capitalism in Japan"" Journal of the Faculty of Sociology, Bukkyo University. No.31. (1998)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1997 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 野崎敏郎: "カ-ル・ラートゲンとマックス・ヴェーバー(素描)" 佛教大学報. 47. 4-7 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書
  • [文献書誌] 野崎敏郎: "ヴェーバーの資本主義精神論と明治維新論とにかんする方法的省察" 佛教大学社会学部論集. 31. 105-121 (1998)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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