研究課題/領域番号 |
08610248
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育学
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
小林 芳文 横浜国立大学, 教育人間科学部, 教授 (70106152)
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研究分担者 |
飯村 敦子 国際ムーブメント教育研究センター, 主任研究員
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1998年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1997年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1996年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 幼児 / Clumsiness / 身体協応性 / 発達 / ムーブメント教育 / ム-ブメント教育 / 発達スクリーニング |
研究概要 |
近年、幼児や児童の中で、自分の体をコントロールすることが苦手なClumsy Childrenの存在が問題になっている。本研究は、このような子どもの「不器用さ(Clumsiness)」に注目し、幼児期における子どもの身体協応性発達の実態を神経心理学的側面及び運動学的側面から明らかにした。第一に、身体協応性に関する神経心理学的研究として、小林(1987・1988・1989)により標準化されたThe Body Coordination Test(K-BCT)をもとに、就学前児童の身体協応性評価バッテリーを開発した。さらに、幼児版BCT(The Body Coordination Test for Preschool Children)を用いて、幼児(4歳から6歳、676名)の身体協応性発達を明らかにすると共に、その評価基準値(Motor Quotient)を作成した。その結果、全体の16.7%は、身体協応性発達が未熟であり、援助を必要とする子どもたちであることが明らかになった。第二に、身体協応性に関する運動学的研究として、幼児期における運動スキルの発達を明らかにするために、運動skill調査を行った。対象児は、3歳から6歳の幼児572名であった。その結果、心身の正常な発達の基盤となる身体意識能力や視覚-運動協応能力が関わる操作性skillの未熟な子どもが数多く存在することが明らかになった。また、20年前に行った運動skill調査との比較を行ったところ、現代の子どもたちは、15項目中10項目において、20年前の子どもたちよりも劣っていることが明らかになった。この研究結果をふまえて、運動協応スキルアセスメント(Motor Coordination Skill,Assessment:MCSA)を作成し、Clumsy Childrenの身体運動機能面での実態を明らかにした。その結果、Clumsy Childrenは、運動skill面でも未熟な状態像を示すということが明らかになった。このことから、Clumsy Childrenは、日常の遊びにおける学習と経験が不足しているということが示され、彼らの発達援助に関する具体的方法として、ムーブメント教育の有効性が示唆された。
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