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日本における二重学年制の導入・実施に関する歴史的研究

研究課題

研究課題/領域番号 08610299
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 教育学
研究機関国立教育研究所

研究代表者

渡部 宗助 (渡辺 宗助)  国立教育研究所, 教育政策研究部, 室長 (40034665)

研究期間 (年度) 1996 – 1997
研究課題ステータス 完了 (1997年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1997年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1996年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード二重学年制 / 雁行級 / 学年制 / 新学校運動 / 成城小学校 / 学齢 / 早生れ / 学齢児童 / 女子学習院 / 個性尊重 / Parallelklasse / 半年進級制
研究概要

1.「二重学年制とは」、一年進級制を前提にして同一学年に学年始期を二つ設けるもので、「雁行級」とも称されて、日本では1909年(明治42)から一部の府県、小学校で実施された。ドイツから採り入れたと思われるこの制度は、4月から8月の間に生まれた満6歳の学齢児童を9月に入学させることで、その分早く卒業させると言う経済的効果を狙ったものであった。2.他方で、満6歳学齢自動の入学時における、いわゆる「早生まれ」児童の心身発達格差に伴う負担の軽減も期待された。学校現場では就学率の上昇に伴う、学級編成の方法もテーマになっていた。この時期は、義務修学4年制から6年制への移行期であり、多くの市町村では校舎・教室不足と教員不足の対策に追われており、それに拍車をかけるようなこの政策は、歓迎されなかった。3.「二重学年制」は、小学校では1941年(昭和16)の国民学校期まで存続し、中学校ではその後も法的には実施可能の状態にあったが、実施は皆無であった。それより以前中等レベルの学校でこれを実施したのは、初等・中等一貫校(11年制)の女子学習院(宮内省所管)であった。その間全国で最高時でも16校程度であったが、大正期に児童の「個性尊重」理念からこれを導入したのが富山県富山市であり、私立成城小学校であり、女子学習院であった。4.以上の点からみれば、この「二重学年制」導入の政策は失敗であった。しかし、「画一的」と言われる日本の学校制度に風穴をあけたものとしては、意義があったと言えるであろう。

報告書

(3件)
  • 1997 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 渡部宗助: "学年制「二重化」の是非"国立教育研究所広報. 111号. 2-3 (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1997 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] WATANABE, Sousuke: "Parallel Klasse' shuod be promoted or useless?"Pabulic Repot of N.I.E.R. No.111. 2-3 (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1997 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 渡辺宗助: "学年制「二重化」の是非" 国立教育研究所広報. 111号. 2-3 (1997)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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