研究課題/領域番号 |
08610312
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
文化人類学(含民族学・民俗学)
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研究機関 | 宮城教育大学 |
研究代表者 |
川上 郁雄 宮城教育大学, 教育学部, 助教授 (30250864)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 在日ベトナム人 / 難民 / 異文化適応 / 文化変容 / 在日外国人 / 生活世界 / 生活戦略 / 二世 |
研究概要 |
1989年の第一次調査で面接を行った、関東および関西在住の在日ベトナム人家族を再訪問し、過去5年間の家族内の変化について面接調査を行った。その結果、家族の異文化適応と文化変容において、次のような諸点が明らかになった。(1)都市近郊への人口集中、(2)就業形態の変化、(3)言語生活の変化、(4)家族内における親子関係や夫婦関係の変化と若者世代の増大、(5)国際関係の変化による生活戦略の変化、(6)それらの変化に伴う家族観、祖国観、民族的アイデンティティ等についての考え方の変化、等々。これらの変化は明らかに、1990年代に日本に定住する在日ベトナム人の生活世界に多大な影響を与えてきている。加えて、難民としての祖国脱出の経験、日本への帰化の難しさ、「越僑」としての祖国ベトナムでの差別構造の諸点が彼等の生活世界を規定し、かつ、日本に在住しながらも日本社会と向き合うことなく、海外に在住する家族のネットワークを通じて、日本の外に目を向けながら生活していくというステラテジ-を作りだしていることが、本研究の対象とした在日ベトナム人の特徴であることが明らかにされた。 今後の課題としては、今後ますます増大する若者世代が日本での定住生活と祖国あるいはベトナム以外の国々にいるベトナム人との接触や交流を通じて、どのように変化していくか、また、その変化が在日ベトナム人コミュニケィや個人の生活戦略にどのような変化をもたらすか、さらにはそれらのベトナム人が在日外国人として日本社会とどのような関係を形成していくのか等について継続的な調査研究が必要であろう。
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