研究課題/領域番号 |
08610436
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
国文学
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研究機関 | 愛知教育大学 |
研究代表者 |
井爪 康之 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (50131686)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1997年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1996年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 里村家 / 宗牧 / 宗養 / 源氏物語 / 紹山 / 富叱 / 書誌的基礎調査 / 紹巴 / 昌叱 / 連歌師 / 注釈書 / 講釈 / 本歌 / 本説 / 家 |
研究概要 |
この度の調査研究では里村家の始祖宗牧親子と実質的な意味での里村家を確立した紹巴・昌叱関係の資料の蒐集と解読につとめた。調査した資料は二十四になる。いずれも書誌的基礎調査に留っており、総合的な考察が必要である。例えば、国会図書館及び内閣文庫に蔵されている『文禄三年<1594>紹巴昌叱両吟千句』には紹巴のものと思われる自注が付いている。その中に、源氏物語に基づく寄合であることが示されたものが二十句ある。また、国会図書館蔵(上野図書館旧蔵)せられている『源氏きゝがき』には、「昌叱/慶長拾八年極月日交記作」の奥書が付いている。内容は源氏物語古系図に基づいて何者かが永正<1504-1521>の頃作成した源氏物語系図の一種とを見なされているが、本文中に頻出する終助詞「によ」は『日本国語大辞典』には『鹿の子餅』<1772年成立>・『浮世風呂』<1809年>の例が掲げられているだけである。奥書にある里村昌叱(慶長八年<1603>没)との関係を含めて、成立の問題を解明しなければならない。東北大学蔵『連歌新式追加_并新式今案』の識語には「寛文九年八月上旬 昌純判朱印/勘諸本書出/宝永二乙丙年/閏四月十三日 紹山花押寛文ヨリ宝永迄三十六年か/仍民始紹山寞ハ昌隆子亨保十三年七月六日五十才ニ斉ト云/紹巴三代玄的孫仍春息仍民亨保十三七六卒年六十九始号紹山休雲院濱阿/維時嘉永壬子之穀秋日収蔵梅之房教花押」とある。この本の伝来を記したものであるが、里村家の系譜を考察する資料としても貴重であろう。資料の解読とともに翻刻を急ぎ、機会をえて公刊したい。
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