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地方劇「包公案」の基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 08610459
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 中国語・中国文学
研究機関山口大学

研究代表者

阿部 泰記  山口大学, 人文学部, 教授 (40091227)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード地方劇「包公案」 / 「包公案」
研究概要

(1)地方劇「包公案」の基礎的研究として、まず研究代表者がこれまで中国で長年かけて収集してきた脚本資料を、河北・河南・山西・陝西・甘粛・江蘇・安徽・湖北・湖南・浙江・福建・広東・広西・四川の各省別に整理して、合計238種の故事の内容をまとめて一冊とした。本来これを公表する予定であったが、340頁(1頁22行、1行52字)の膨大なものとなったため、費用の関係で別の機会を捜して公表することとした。
(2)故事の内容を整理する過程で、すでに公表した「血手印」「泰香蓮」故事の源流と展開の研究に準じて、「観音魚籃記」など主たる故事の源流と展開について考察した。ただ故事の内容をまとめることに多くの時間を要したため、ひとまず「双勘釘」故事の源流と展開のみを公表した。
(3)故事の内容を整理する過程で新たに発見したことは、「包公案」は「包公案」だけ独立して研究することでは不十分であり、他の民間故事と並行して研究すべきだということであった。「包公の亡霊裁判について」一文に論じたように包公の裁判の大きな特色は、夜間に冥界を裁くという超能力を有することであるが、それは弱者である庶民の願望の表出であると考えられ、それは中国の民間文学に歴史的に共通する発想であった。「包公案」を研究するには、楽府・変文・弾詞・南戯など庶民を主人公とする「包公案」以外の民間故事の特徴をも参照すべきことに気がついた。
(4)地方劇は清代以降に民間で成立したものであり、民間文学の特色を大いに具えている。今後「地方劇『包公案』の研究」一書を公表する予定であるが、その際には、「包公案」だけの故事の流れの中で考えるという従来の狭溢な認識を改め、漢代の叙事詩以来の民間文学の一環という大きな視野に立ってまとめたい考えている。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 阿部泰記: "「判双釘」から「釘金亀」へ" 山口大学文学会志. 47巻. 65-85 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 阿部泰記: "「包公案」における亡霊裁判について-「夜判陰」の意義の変容をめぐって-" 東方学. 93輯. 59-71 (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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