研究課題/領域番号 |
08610490
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
英語・英米文学
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
牧野 有通 (牧野 有道) 明治大学, 文学部, 教授 (20092471)
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研究分担者 |
上岡 伸雄 明治大学, 文学部, 助教授 (50177573)
林 義勝 明治大学, 文学部, 教授 (10164972)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1996年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | アメリカ・アイディオロジー / マニフェスト・デスティニー / マッカーシズム / ハイテク武力優先主義 / アメリカン・イデオロギー / ヴァーチュアル.リアリティ / 冷戦 / 門戸開放 / ハイテク武力 / マニフェスト・デスティニ- / 20世紀のアメリカ / アメリカと戦争 / 戦争のレトリック |
研究概要 |
本年度(平成10年)は、研究費補助最終年度であるが、この年度において、研究代表者(牧野)の研究単著『世界を覆う白い幻影…メルヴィルとアメリカ・アイディオロジー』に続く、直接的研究実績として、二人の研究分担者の著作が出版されている。一つは林義勝の「日米関係論」の収録された、阿部斉、五十嵐武士共編の『アメリカ研究案内』(東京大学場版会、1998)であり、これは日米関係の破局としての太平洋戦争までの歴史的経緯を究明した日米の研究を、外交、文化、経済にわたって総合的に検証したものである。また上岡伸雄の研究単著『ヴァーチュアル・フィクション』(国書刊行会、1998)は、マルチ・メディア時代のアメリカ文学を、トマス・ピンチョンの『ヴァインランド』などに見られるような、冷戦期におけるアメリカ国内の病める状況、またファシズム的国内統制、さらには湾岸戦争におけるメディアに浮き出るハイテク武力優先主義の文脈で分析した研究である。 本年度はまた、来年2000年での共著の出版を目指して、多数の研究書を購入し、その分析に時間を消費した。また研究討論会を重ねてきたが、そのなかで少しずつ集約されてきたものは、アメリカ国内における「ナショナリズム」というものが、戦争遂行力として非常に重視すべき対象である、ということであった。とくに「国益」というものが関わる時、国民大衆を納得させる戦争正当化のレトリックとして、たとえば「マニフェスト・デスティニー」の変形といえる「門戸開放論」、国内の異議を封殺する『魔女狩り』の変形ともいえる「マッカーシズム」、ハイテク・メディアを稼働させて「ヴァーチュアル・リアリティ」によって戦争の悲惨を逸らそうとする論理、等々が想起されるが、実はそれらこそがアメリカ型「アイディオロジー」の主要構造をなすのではないかと思われるのであり、今後もこの視角を維持して研究をつづけてゆく予定である。
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