研究課題/領域番号 |
08630006
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
経済理論
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
黒田 達朗 名古屋大学, 情報文化学部, 教授 (00183319)
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研究分担者 |
兼本 雅章 名古屋大学, 経済学部, 助手 (50303582)
田渕 隆俊 東京大学, 経済学部, 教授 (70133014)
八木 匡 同志社大学, 経済学部, 助教授 (60200474)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1996年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 国際ハブ空港 / 経済効果 / 着陸料 / 国際公共財 / 国際公費財 |
研究概要 |
(1) 単純に空港の使用料が外国に比べて高いことは必ずしも不合理ではない。特に、競合する他国が経済的に合理的でない理由でいたずらに低価格で空港サービスを供給する場合には、その数倍の価格で供給することにより、経済厚生的には有利な立場を得ることができる。この場合、名目の国民所得に惑わされてはいけない。 (2) 閉鎖経済で成立する外部性に対する一般的定理であるピグー補助金は、国際公共財であるハブ空港の場合は成立しない。したがって、「国際ハブ空港の外部経済効果分については補助しても構わない。」といった一般財源投入理由は、論理的に破綻している。 (3) しかし、グローバリゼーションと呼ばれるような潮流の中で、外国の人々が寄港することによる自国への経済効果がより重要度を増したり、自国民がハブ空港の国籍にこだわらなくなりつつある状況では、(自国民への所得課税率は上昇したとしても)空港の使用料を下げて、利用者を招き入れることが戦略的には正当化され得る。 (4) また、ハブ・アンド・スポーク型ネットワークのもとで、海外と国内の航空会社が提携する可能性を検討するために、航空会社が採用する可能性のあるすべての戦略に関して、それぞれのケースの利潤を比較した上で均衡解を導き出した。結論としては、両航空会社とも提携しない戦略を採用することになった。両航空会社がともに提携をしないという均衡は、いわゆる囚人のジレンマのような状態になっていると考えることができるであろう。
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