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所得分配と公共政策

研究課題

研究課題/領域番号 08630087
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 財政学・金融論
研究機関名古屋大学

研究代表者

八木 匡  名古屋大学, 経済学部, 助教授 (60200474)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
700千円 (直接経費: 700千円)
1996年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
キーワード規模の経済性 / 等価所得 / 不平等度 / 帰属家賃 / 分離課税 / 総合課税 / 年金制度 / 近視眼
研究概要

1.家計構成の相違を処理する方法として、家計内における規模の経済性を推定して「等価所得」を求め、それを基に不平等度を計測する方法があり、本研究では、等価所得に関する理論的基礎づけを整理し、日本における等価所得の推定と家計構成の相違を考慮に入れた不平等度の計測結果を検討していく。分析の結果、世帯所得で測ったジニ係数の値と世帯員一人当り等価所得で測ったジニ係数の値が近いことが示された。
2.戦後の分配状態の長期的変遷を調べることにより、近年進みつつある所得分配状態の不平等化の特質を明らかにした。そのために、1963年から1991年までの『家計調査』に記載されている全世帯、勤労者世帯別の年間収入五分位別所得データを用いた所得のジニ係数値の変化を調べ、日本における分配状態が時系列的にどのような要因によって変化してきたかを回帰分析により明らかにした。また、帰属家賃、金融資産所得といった資産所得まで含めた総所得の分配状態を評価した。分析の結果、資産分布の不平等とそれに伴う帰属家賃所得の不平等は、日本の所得分配の不平等を規定する大きな要因となっており、分離課税方式を基本とした現行の税制度が帰属家賃所得を含めた所得の再分配機能の面で、総合課税方式に比して劣っていることが明らかになっている。
3.日本の公的年金制度の下において、世代間および世代内の所得再分配がどの程度行われているかを実証的に調べ、年金による所得再分配の意義と役割について議論した。分析の結果、年金制度による所得再分配は、個人の近視眼の程度が大きい場合には、再分配政策の非効率性を低くさせながら引退期の消費を保障するという意味で、税制よりも優れていることが示された。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 八木匡,橘木俊詔: "等価所得比率の測定と所得分配不平等度の解釈" 季刊社会保障研究. Vol32,No.2. 178-189 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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