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途上国の資金調達とセキュリタイゼーション

研究課題

研究課題/領域番号 08630096
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 財政学・金融論
研究機関東洋大学

研究代表者

棟近 みどり  東洋大学, 経済学部, 助教授 (10209992)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
キーワード証券化(セキュリタイゼーション) / リスク・アンバンドリング / BIS規制 / メキシコ通貨危機 / 新興市場 / 伝播危機 / 金融自由化 / グローバリゼーション
研究概要

本研究は、80年代末に国際金融市場に復帰した途上国の資金調達を証券化(セキュリタイゼーション)の視点から参考し、途上国にまで及んだ金融自由化の流れを背景に証券化が各国の金融システムを巻き込んでいく様相を明らかにした。具体的には、以下の項目について研究を行った。
1.国際金融市場における証券化:実態とその本質
(1)国際銀行業と金融仲介機能の新たな展開、(2)国際金融市場の構造変化、(3)BIS規制と証券化
2.途上国の資金調達と証券化
(1)債務危機とfinancial fragility、(2)金融自由化の下での資本流入、(3)メキシコ通貨危機と新興市場の動揺
●証券化の本質は、リスク・アンバンドリング(分解)であり、BISはその対応として、信用リスク主体の自己資本比率規制からマーケット・リスクを含む規制へと展開してきている。(棟近みどり「国際金融市場の構造変化と自己資本比率規制」堀内昭義編『途上国の金融規制と自由化』参照。)
●94年末のメキシコ危機の不安定効果が他の新興市場へ波及し、通貨危機から伝播危機へと展開してゆく状況の中に、上記1.で分析した証券化の特質が浮かび上がっている。
●また、国内市場における金融自由化が証券化の流れと錯綜し、マネタリー・コントロールを困難にしてゆく過程で国内銀行制度の弱体化が進み、伝播危機を深刻化していった。
●今後、94年末のメキシコ危機の展開に見られる証券化の特質が、国際金融システム全体へ与える影響を明らかにするため、以下のトピックについて研究を進めていくつもりである。
(1)デリバディブに代表されるリスク・アンバンドリング(risk unbundling)としての証券化は、国際金融システムに不安定性をもたらすか否か。
(2)デリバティブの世界的浸透(途上国金融を含む)は、金融危機の伝播効果をどのように変えるか。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 棟近みどり: "メキシコ通貨危機に見る新興市場の脆弱性:証券化と金融自由化の狭間で" 東洋大学経済研究所ワーキングペ-パ-. 15号. 1-27 (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 堀内昭義(編): "途上国の金融規制と自由化" アジア経済研究所, (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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