研究課題/領域番号 |
08630112
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
経営学
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
青山 護 横浜国立大学, 経営学部, 教授 (00150954)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1997年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1996年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 年金ALM / 年金基金 / アセット・アロケーション / リスク・リターン / 不確実性 / 経済的パラメター / 年金数理 / 企業年金 / 厚生年金基金 / 税制適格年金 / シミュレーション / ALMモデル |
研究概要 |
本研究では年金ALMの方法論まで含めた各論に言及し、年金ALMの基本的考え方を踏まえながら、現実にわが国の年金基金を対象にして登場している年金ALMのコンサルティング・ツールの現実妥当性を検討した。 本論の中でも指摘したことであるが、アセット・アロケーション問題をも含めた年金ALMという課題に本格的に解明するためには、将来期間のパラメター推定が不可欠である。ABOの問題点に見られるような、単に会計的な数値に基づく議論のみでは、本来の意味での年金ALMには応えられまい。とはいえ、インフレ率、企業の生産性推移、といった経済的パラメターの将来期間の推定もさることながら、各種資産の将来期間のリスク・リターンの構造を推定するだけでも数多くの不確実性を伴っている。ましてや、脱退、死亡、新規加入などの年金数理上のパラメターまで合理的推測を行おうとすれば、年金ALMの構造そのものが一層不確実なものになってしまいかねない。それだけに実際の基金ニーズに応えうる現実的なALMツールの開発は至難の業であることを指摘する。 わが国での年金ALMの問題は未だ緒についたばかりである。それだけに、単に理論面での精緻さを求めるのみならず、実証面での現実妥当性の検証を更に深めることで、地道に成果を積み上げていく必要がある。そのような成果の説得力は最終的には年金基金顧客が判断することになるであろうが、本来的にこのテーマは投資と同じように将来予測を如何に客観的かつ合理的に行いうるかという点に究極の課題があるようにみえる。
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