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米国貯蓄貸付組合(S&L)の崩壊過程における会計規制および時価評価上の問題

研究課題

研究課題/領域番号 08630130
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 会計学
研究機関信州大学

研究代表者

星野 一郎  信州大学, 経済学部, 助教授 (10202300)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
800千円 (直接経費: 800千円)
1996年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワード時価主義(会計) / 有価証券 / S&L危機 / 市場規律 / 金融投資 / 金利リスク / 金融規制 / FAS115
研究概要

1980年代の米国において発生した金融破綻に,貯蓄貸付組合(S&L)の経営破綻がある。このS&L危機については,とくに米国において,金融論ないし経済学の観点からの研究がさかんにおこなわれているところであるが,会計学の立場からも重要な意義を有している。
S&L危機の会計的意義として重要なことは,S&L危機が有価証券に対する時価評価の起源となった点である。すなわち,S&Lが,その経営破綻を彌縫するために,含み益を利用した「益出し」を繰り返し,そのために,S&Lの破綻が判明するのが遅れ,結果的に規制的介入の時期をのがし,財政資金の投入を余儀なくされたのである。このようなS&L危機の反省の過程で議論されたのが,有価証券に対する時価評価である。この時価評価において意図されていることは,S&Lなどの金融機関が短期的な投資目的で保有する有価証券(この場合に問題となるのは,社債等の負債証券)の金利リスクを反映させることと,「益出し」を抑制することにあった。またさらに,S&L危機においては,規制機関による規制的介入のタイミングの適正化をはかるための,金融規制における「市場規律」の重要性が認識されるようになった。このような過程を経て設定されたのが,財務会計基準書第115号である。
この研究が目的としたことは,たんにS&L危機を記述することではなく,理論的考察のためにS&L危機を素材として取り上げることによって,金融規制における会計データ・会計システムの役割,時価評価と市場規律などについて検討を加える点にあった。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 星野一郎: "有価証券の時価評価と金融機関をめぐるリスク問題について-米国における財務会計基準書第115号にかんして-(一)" 会計. 150巻2号. 104-114 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 星野一郎: "有価証券の時価評価と金融機関をめぐるリスク問題について-米国における財務会計基準書第115号にかんして-(二:完)" 会計. 150巻3号. 80-93 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 星野一郎: "金融投資の時価評価にかんする規制上の起源について-米国S&L危機における会計の役割をめぐって-" 信州大学経済学論集. 36号. 13-48 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 星野一郎: "ディスクロージャーにおける自己規正の意義について-とくに金融機関の不良債権に関連して-" 企業会計. 49巻2号. 82-89 (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] 星野一郎: "企業会計における市場規律の意義について-金融機関への時価法の適用をめぐって-" 会計. 151巻6号(予定). (1997)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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