研究課題/領域番号 |
08640005
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
代数学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
尾形 庄悦 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90177113)
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研究分担者 |
長沢 壯之 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (70202223)
清水 悟 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90178971)
中村 哲男 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90016147)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1996年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | トーリック多様体 / 定義イデアル / 射影的正規性 / チューブ領域 |
研究概要 |
2次元トーリック多様体は、いくつかの例外を除いて、2次式の集まりで定義されることが知られている。その例外とは、重み付き射影平面以外の射影平面の有限群による商空間である。その場合でも、埋め込みに使われたアンプル直線束を2倍以上してしまうと、定義式は2次式だけになる。nを3以上の整数として、n次元トーリック多様体では、アンプルな直線束が必ずしも多様体の埋め込みを定義しないし、また一方では、n+1次元射影空間のn+1次超曲面となるn次元トーリック多様体が知られている。 我々は、非特異トーリック多様体のアンプル直線束が埋め込みを定めるという事実より、まず非特異な場合にいつ埋め込みが射影正規的か、いつ2次式で定義されるかを考察した。方法はフロベニウス分裂法を使った。適用できる多様体は、ヒルツェブルフ曲面のような射影直線上の射影直線束、もっと一般に、射影空間上の射影空間束である。このような多様体は、どんなアンプル直線束で射影空間に埋め込んでも射影正規的であり、2次式で定義されることが判った。更に、二つのアンプル直線束のテンソル積の大域的切断がすべてそれぞれの直線束の大域的切断の積で表されることが判った。この方法では他にヒルツェブルフ曲面の1点ブロ-アップやその射影直線束についても同様の結論が得られる。 また、重み付き射影空間でその重みの一つが1であるものについても、対応する凸体内の格子点を考察することにより、射影正規的に埋め込まれたならば2次式だけで定義されることが判った。一般の重みを持つ場合には手がかりが得られなかった。従って、アンプル因子である擬斉次多項式による超曲面孤立特異点のコンパクト化に関する新しい結果は得られなかった。 コンパクト-トーラスが作用する多様体として、複素有界領域、特にチューブ領域の正則自己同型について、無限小自己同型環が多項式ベクトル場で生成される場合に、領域の同値問題を考察した。その結果、2次元のチューブ領域について、完全な解答を得た。
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