研究課題/領域番号 |
08640057
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
代数学
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研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
西岡 久美子 慶應義塾大学, 経済大学, 教授 (80144632)
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研究分担者 |
西岡 啓二 慶應大学, 環境情報学部, 助教授 (10228158)
白旗 優 慶應大学, 商学部, 講師 (00286618)
小宮 英敏 慶應大学, 商学部, 教授 (90153676)
渡部 睦夫 慶應大学, 商学部, 教授 (30080493)
光 道隆 慶應大学, 経済学部, 教授 (30056296)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1996年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | Mahler関数 / ヤコビ・テ-タ関数 / 超越数 / フィボナッチ数列 |
研究概要 |
ヤコビ・テ-タ関数の代数的数における値が超越数であるか否かは長い間、問題となってきた。最近Yu,V,Nesterenkoによって証明されたモジュラー関数の値の代数的独立性を使って、ヤコビ・テ-タ関数及びその導関数の代数的数でとる値が代数的独立であることを証明することができた。この定理はもちろんヤコビ・テ-タ関数の代数的数における値が超越数であることを含み、長年の問題が解決されたことになる。証明にはいままで超越数論では使われていなかった代数幾何における特殊化の概念を使う。また同じ発想で、フィボナッチ数列{Fn}_<n≧1>に対してΣ_<n≧1>1/Fn^2が超越数であることを証明した。この他にも同様の方法で色々な数の超越性を証明することができる。Mahler関数の超越性理論については基礎が確立されていなかったために、初学者が研究しにくい状況にあったので、Springer Lecture Notes in Mathematicsシリーズの1巻として「Mahler Functions and Transcendence」を著した。これを契機としてMahler関数は色々な応用を持つことが明らかになってきた。例えば前述のフィボナッチ数列に対する和Σ_<n≧1>1/F_dn(d≧2)等の超越性、代数的独立性を証明することができる。また最近では、単に超越性、代数的独立性を証明するだけでなく、q-加法的関数等の性質そのものも、超越数論の方法を使うことにより証明されてきている。
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