研究分担者 |
山添 史郎 滋賀大学, 教育学部, 助教授 (10075137)
村上 一三 滋賀大学, 教育学部, 助教授 (70210002)
杉江 徹 滋賀大学, 教育学部, 助教授 (90135509)
山口 博史 滋賀大学, 教育学部, 教授 (20025406)
大久保 克己 滋賀大学, 教育学部, 教授 (80024933)
|
研究概要 |
GrothendieckはK-群K。を定義するのにベクトル束(または射影加群)の同型類のなす可換モノイドのアーベル群化を考察した。この構成は普遍性をもつ。 Quillenは高次代数的K群を2種類の方法(+構成,Q構成)で定義し,それらを結びつけるためにモノイド的な圏の群完備化S^<-1>Sを構成した。しかし,この構成が普遍性をもたないことは,Fiedorowicz達の誤りを指摘するという形でThomasonによって示された。圏レベルで普遍性がなくてもトポロジーレベルで普遍性があるので,永年に渡って代数的K理論はそのままで進展して来ている。しかし,代数的K理論の基礎という眼で見ると,群完備化の非普遍性は不完全と考えられる。 圏レベルでの普遍性をもった群完備化圏のモデルを構成するためには,Waldhausenによる代数的K理論が参考になる。弱同値の概念をもったモノイド圏の枠組みで考えるのである。さらに,導来圏の理論で生ずる条件を附加してQuillenの群完備化を繰り返し可能にする。この方法で,私は,普遍性をもった群完備化圏を得た。 もう一つの研究課題である符号理論への圏論的方法への応用については,合成符号(または商符号)の重み母関数の相互関連の研究という問題設定ができ,研究協力者との共同研究が出発している。
|