研究分担者 |
山内 正敏 京都大学, 総合人間学部, 教授 (30022651)
西和田 公正 京都大学, 総合人間学部, 教授 (60093291)
加藤 信一 京都大学, 総合人間学部, 助教授 (90114438)
上田 哲生 京都大学, 総合人間学部, 教授 (10127053)
今西 英器 京都大学, 総合人間学部, 教授 (90025411)
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研究概要 |
上は4次元多様体の構造研究を続行した.任意の3次元球面多様体の基本群Gに対し,4次元多様体で無限個の異なるエキゾチックな自由G作用を許容する例を構成した.また単連結4次元多様体と有理ホモロジー4球面の連結和およびもとの多様体のDonaldson,Seiberg-Witten不変量の関係をGの1次元ホモロジー群によって与え,上記の例をより一般化してSeiberg-Witten理論により再証明した.さらにある種の有理曲面や楕円曲面の2次元ホモロジー群の元がある条件のもと,随伴等式を満たす曲面の埋め込みで実現できることを示した. 上田は射影空間上の正則写像が定める複素力学系について研究した.特に最高次ジュリア集合がカントール集合あるいはトーラスと同相となる例を構成した.またファトゥ写像を定義し,その小林擬距離や多重列調和関数との関係を調べた.さらに2次元の場合の再帰的ファトゥ成分の分類への応用を与えた. 加藤は対称群のHecke環が量子化された一般線型群の理論の中で自然にとらえられることを示し,これをSpecht加群の構成などに応用した.またp進体上の球等質空間の構造,及びその上の球関数の性質を調べた.特に球部分群に関するCartan分解を応用して球関数の次元の評価を与えた.また明示公式の具体例をいくつかの場合に得た. 西和田は複素算術幾何平均を2つの最単純平均で表現するGauss,Geppert,Coxによる定理に別証明を与え複素算術幾何平均を定義する数列とその極限が1対1対応であることをある種のモジュラー群が自由群であることにより証明した.
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