研究課題/領域番号 |
08640129
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
幾何学
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
宮嶋 公夫 鹿児島大学, 教養部, 教授 (40107850)
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研究分担者 |
大本 亨 鹿児島大学, 理学部, 講師 (20264400)
愛甲 正 鹿児島大学, 理学部, 助教授 (00192831)
與倉 昭治 鹿児島大学, 教養部, 助教授 (60182680)
黒川 隆英 鹿児島大学, 教養部, 教授 (20124852)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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キーワード | 孤立特異点 / モジュライ空間 / 変形 / コ-シ-・リーマン方程式 / 倉西族 |
研究概要 |
複素解析空間の正規孤立特異点の変形をその非特異部分上の∂^^--理論や境界上の∂^^-_b-理論を通じて研究した。得られた成果は以下の通り。Vを孤立特異点のみを持つ正規複素解析空間とする。(1)dim_CV【greater than or equal】3の場合に、その変形の完備族を∂^^--理論と∂^^-_b-理論によって構成した。更に、その構成の妥当性を支える変形関手レベルの対応も明らかにした。これは、複素3次元以下の正規孤立特異点の局所モジュライの完備族をCR構造の変形を通じて構成するという、所謂、「倉西プログラム」を完結させるものである。また、dim_CV=2の場合に起こる複素解析的困難さを解決する手掛かりを得た。(2)上記のアプローチからえられる完備族には、Vの特異点解消によって得られる強擬凸領域上のホッジ構造に対応した(意味のある)部分空間が付随していることを明らかにした。(3)代数幾何的対象のモジュライを微分幾何的対象の変形を通じて捉えるという「倉西プログラム」型のアプローチには、パラメータ付き可積分方程式系を解くという段階が含まれている。特に、パラメータ空間がイデアルによって定義されているという一般的な状況下で、この点に証明を与え、このアプローチの基盤を強化した。 また、複素微分幾何学、複素解析学、複素代数幾何学の観点から、本研究に関連して、以下の新しい知見が得られた。(4)locally complex Berwald spaceがglobally complex Berwaldであるための条件を明らかにした。(5)L^p-関数に対して定義されたRiesz potentialに関して、hypersingular積分による特徴付けを行なった。(6)位相的Radon変換をalgebraic varietiesのdivergent categoryから可換群の圏への共変関手として捉えた。
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