研究課題/領域番号 |
08640156
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
解析学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
山上 滋 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90175654)
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研究分担者 |
長沢 壯之 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (70202223)
清水 悟 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90178971)
田中 一之 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (70188291)
吉野 崇 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50005774)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1996年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | bimodule / tensor category / Mackey theory / orbifold / Takesaki duality / fusion algebra / Hopf algebra |
研究概要 |
作用素環論における構造の著しい例として双加群(bimodule)の作るテンソル圏(tensor category)がある。任意の離散群は、因子環への外部自己同型作用を経由して、テンソル圏に内在する群対称性を表すことができる。与えられたテンソル圏に対して、その群対称性を表す離散群Gの有限部分群H.Kを2つ用意することにより、テンソル圏を双圏(bicategory)として拡大する方法が本研究課題により解明された。これは群の表現論においてMackeyの理論(Mackey teory)として知られている群拡大の表現論の拡張になっており、群拡大によって得られた双圏の構造を群作用に伴うコホモロジー類および作用の安定可部分群の射影表現の決定に還元するものである。とくにH=Kの場合には、共形場理論におけるorbifold構成法を包含するものであり、H=Kが有限可換群の場合のorbifold双対性が作用素環における竹崎双対性(Takesaki duality)に由来するものであることが判明した。一方、有限群Gの作るテンソル圏から出発して、その部分群による拡大を考察することにより、同型ではないホップ代数(Hopf algebra)で、それらの表現の作るテンソル圏が同型になる例の存在が確認された。余可換なホップ代数としての群の場合には、位数8の二面体群Dと四元数群Qが同型な表現環を与えることは良く知られている。テンソル圏の同型はfusion代数(fusion algebra)の同型を引き起こし、群の表現の作るテンソル圏の場合にはfusion代数は表現環と同一視されるのであるが、DとQの場合には、表現の作るテンソル圏は同型にはならないことも確認された。以上の結果については、現在論文として準備中である。
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