研究分担者 |
俣野 博 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (40126165)
山本 昌宏 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 助教授 (50182647)
長田 博文 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 助教授 (20177207)
谷島 賢二 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (80011758)
堤 誉志雄 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 助教授 (10180027)
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研究概要 |
1.片岡は非線形の演算を許す超関数のクラスとしてフランスのColombeauによるいわゆる一般関数の理論を超局所解析の立場から研究し,富川との共同研究の中で,従来の弱い同値関係のままでは(佐藤超関数の枠内でさえ解を持たないことがわかっている)Levy-溝畑型の方程式を含むほとんどの方程式がColombeau関数内に自明な弱い解をもつことになってしまうが,片岡があらたに導入した弱い同値関係の下ではLevy-溝畑型の方程式は弱い解を持たない事が,周期性などの付帯条件なしにF.B.I.変換を利用して証明することができた.このことは片岡の弱い同値関係が従来のものの本質的な改善になっていることを一層強く示している. 2.堤は非線形波動方程式に関して研究し,非線形シュレデインガー方程式の場合において、解の正則性と非線形性の関係を調べ,シュレデインガー方程式においては,ゲージ不変性が大きな役割を果していることを解明した。そして、ゲージ不変性に関連したある種の対称性を持つ場合には,解の正則性が良くなることを証明した。ここでローレンツ不変性に関連したある種の対称性を持つ非線形性の場合には、解の正則性について特別な結果が成立することが、KlainermanとMachedonの研究により知られていた. 3.谷島は時間によって変化する係数をもつSchrodinger方程式を研究し,基本解の正則性および非正則性に関する結果を得た. 4.長田はDirichlet形式論を使って相互作用をもつ無限次元Weiner過程を構成した.この方法の利点はhard coreポテンシャルやLennard-Jones 6-12ポテンシャルなどの特異ポテンシャルの場合に応用できることである.
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