研究課題/領域番号 |
08640215
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
解析学
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
中尾 愼宏 九州大学, 大学院・数理学研究科, 教授 (10037278)
|
研究分担者 |
浜地 敏弘 九州大学, 大学院・数理学研究科, 教授 (20037253)
加藤 久子 九州大学, 大学院・数理学研究科, 教授 (00038457)
|
研究期間 (年度) |
1996
|
研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
|
配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1996年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
|
キーワード | Nonlinear Wave Eguation / Dissipation / Decay / Periodic solution / Snuoothing Effect |
研究概要 |
代表者中尾は、主として三つのテーマについて新しい研究成果をあげた。一つは領域の境界の一部を含む部分領域でのみ効果的という局在化した摩擦項で、かつ、退化的または非線形であるような項を持つ波動方程式に対して解のエネルギーの減衰度を精密に評価したものである。これは、波の伝播の基本性質と解のある種の正則性を考慮にいれて、「NAKAO」の方法を適用して導くことができたものである。二つ目は強いdissipationをもつ非線形波動方程式に対して、外力データが小さいという条件なしで局期解および反周期解の存在を証明したものである。データが小さいときはすでに知られていたがその条件を除くことが出来たのである。これらの解は単なる弱解でなく、いわゆる強解になっているのも特徴である。三つ目は、平均曲率型非線形放物形方程式に対して、微分ノルムに関したある種の平滑化効果および指数的減衰を小原(八代高専)とともに証明したものである。平均曲率型では、主要項が弱いのでこれまでそのような結果は知られていなかった。他に、Navier-Stokes方程式について、非有界領域においてdissipation効果を利用して周期解の存在を小菌(名大多元数理)とととも証明した。 分担者加藤は、やはりdissipation効果を利用して、有界領域において、Navier-Stokes方程式の周期解を証明した。外力がある種のcriticalな空間に入る場合を含んでいるところが特徴である。 分担者浜地は、抽象的な力学系な理論の構築をすすめるとともに、その複雑系への応用を考察した。非線形偏微分方程式への応用は今後の課題である。
|