研究分担者 |
関口 力 中央大学, 理工学部, 教授 (70055234)
山本 慎 中央大学, 理工学部, 教授 (10158305)
松山 善男 中央大学, 理工学部, 教授 (70112753)
杉山 高一 中央大学, 理工学部, 教授 (70090371)
村松 寿延 中央大学, 理工学部, 教授 (60027365)
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研究概要 |
複素解析的な,階数1のPoincar'e条件を満足しない不確定型特異点をもつ2連立常微分方程式を考えた。形式変換(形式解)の意味づけを,不動点法で行うとき,ある関数族を定義しなければならない。その関数族に属する個々の関数の特異点の近くで行動が,よい性質をもつことが不動点法を適用できるための鍵である。その性質を明確に表現するのがStablrdomainsの存在である。 本研究では,次の2種類の簡約化方程式を調べた: (1)X^2dy/dx=Y(1+αx+α'yz),X^2dz/dx=Z(-1+βx+β'yz),α+β>0,α',β'εC (2)X^2dy/dx=Y,Xdz/dx=Z^2 (1)における,いわゆる固有値は(1,-1),(2)のは(1,0),両者ともPoincar'e条件を満足しない.Stable domainsを決定するさいの本質的な部分はそれのX-領域内の任意の点X_0と特異点0を結ぶ道(積分路)で,都合のよい性質をもっているものを探すことである。そのために本研究では,パーソナルコンピューター(EPSON VN 513ET)を用いて,X_0を出発する幾種類かの道の上で(1),(2)の解の近似値を調べ,それらの結果から解析的に,Stable domainsを決定した。Stable domainsが構成されたことにより,簡約化方程式(1),(2)を導く形式変換の意味づけができる。 本研究はいずれ公表の予定である。
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