研究課題/領域番号 |
08640253
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
数学一般(含確率論・統計数学)
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
田栗 正章 千葉大学, 理学部, 教授 (10009607)
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研究分担者 |
西崎 真也 千葉大学, 理学部, 助教授 (90263615)
今野 良彦 千葉大学, 理学部, 助教授 (00205577)
桜井 貴文 千葉大学, 理学部, 助教授 (60183373)
辻 尚史 千葉大学, 理学部, 教授 (70016666)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1996年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | ブートストラップ検定 / 混合ブートストラップ法 / 位置変換 / 尺度変換 / 単純無作為標本 / 層別無作為標本 / ダ-ウィンのとうもろこしデータ |
研究概要 |
本研究では、ノンパラメトリックなブートストラップ検定について、主として2標本問題の場合の研究を行った。検定統計量としては、t型統計量を対象とした。まず単純無作為標本の場合について、2つの標本を混合して帰無仮説の下での分布(帰無分布)を近似する方法(混合法)を提案した。さらにデータの位置/尺度変換を行って帰無分布を近似する方法を提案した。シミュレーションにより、帰無分布もパーセント点の値を比較・検討した結果、本研究で提案した混合法は、それを行わない方法と比べて、1/3〜1/10程度にまで相対誤差を減少できることが判明した。また位置のみの変換を行う場合と位置および尺度の変換を行う方法の比較では、両者に顕著な差は見られなかったが、前者の方が多少良さそうであった。また検定のパワーについても比較・検討を行ったが、標本を混合して位置変換を行った場合が最も優れている傾向が観察された。次に層別無作為標本の場合について、上と同様な方法を提案し、検定のサイズ、パワーの比較・検討を行った。シミュレーションにおける母集団分布としては、種々の混合正規分布を仮定した。その結果単純無作為標本の場合と同様な結果が得られた。さらに、何種類かの現実のデータに対して、ここで提案した方法を適用した。まずダ-ウィンのとうもろこしのデータに対しては、従来から用いられてきた何種類かのノンパラメトリック検討とほぼ同様な結果が得られた。次に人工衛星およびレーダーという2種類の方法によって測定された地上80〜90km地点での風速のデータについて、それらの測定値間の有意差検定を様々な方法によって行った。その結果、データの歪度が大きな場合には、通常のt検定とブートストラップ-t検定の結果が、達成有意水準において大きく異なることが判明した。したがってこのような場合には、ブートストラップ法を適用すべきであるとの結論が得られた。
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