研究課題/領域番号 |
08640285
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
数学一般(含確率論・統計数学)
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
渡辺 雅二 岡山大学, 環境理工学部, 教授 (30243546)
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研究分担者 |
佐々木 徹 岡山大学, 環境理工学部, 講師 (20260664)
梶原 毅 岡山大学, 環境理工学部, 助教授 (50169447)
石川 洋文 岡山大学, 環境理工学部, 教授 (00108101)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1998年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1997年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1996年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 概日リズム / 非線形振動子 / 常微分方程式 / 周期解 / 数値解析 / 数学モデル / 常微分方程式系 / 常微分方程式系のダイナミクス / 同調 / 分岐 |
研究概要 |
睡眠・覚醒のリズムや体温の周期的な変化は、24時間周期の外界の変化から隔絶された条件下においても約24時間の周期で持続することが知られ、このことは、このような周期的現象は人間独自の機能によって発生するものであることを示している。この生物独自の機能により、その活動や状態に現れる約24時間周期の変化は概日リズムとよばれる。この概日リズムのメカニズムの解明に役立てることを目標として、数学モデルを設定し、その解析を行ない、数値解析により検証することが、本研究の目的である。生物に観察される振動現象には、概日リズムの他に、解糖過程の中間生成物が示す振動が知られている。生化学反応に現れる振動の周期は数分から10分前後であり、概日リズムの周期は、その100倍以上長い。このような大きな周期の差があるが、概日リズムが様々な生物に観察され、一方、生化学反応が、生物がエネルギーを獲得するための基本的なメカニズムであることを考慮すると、概日リズムと生化学反応に現れる振動には、何らかの関係があるという可能性を否定できない。本研究では、生物体内の一つの部分がもう一つの部分に取り囲まれた囲まれた状況を想定し、内部が外部から隔絶され、物質の移動がない場合には、内部での生化学反応に関与する物質の濃度変化はある非線形振動子に支配されるとする。そこで、内部と外部の境界を通しての物質の移動を想定するとき、内部での物質の濃度変化を支配する系と外部での物質の濃度変化を支配する系が結合され、一つの系が得られる。本研究では、非線形振動子がある特性をもつ場合に着目し、この結合系の周期解が存在し得ることを示す。更に、比較的短い周期の振動から長い周期の振動が発生するための条件に関する解析も行なう。非線形振動子として、電気回路のモデルや生化学反応のモデルを用いての数値解析も行ない、解析結果を検証する。
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