研究課題/領域番号 |
08640321
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
天文学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
蜂巣 泉 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (90135533)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1997年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1996年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 白色矮星 / 恒星風 / 超新星 Ia型 / 化学進化 / コモンエンベロープ / コモンエンベロープ(共通大気) / 連星系 / 流体力学 / 超軟X線源 / 吸収係数 / 超新星 |
研究概要 |
コモンエンベローブ・エボルーションが起こる条件を調べた結果、新たに次の2点が判明した。一つは、今まで、近接連星系は2度コモンエンベロープ・エボルーションを経験すると考えられてきたが、2度目の場合はコモンエンベロープにならない場合があること。二つ目は、この条件が星の金属量に依存すること、を明らかにすることができた。さらに、これらのことを基にして、Ia型超新星の新しい進化モデルを提案することができ、その進化モデルが金属量にどう依存するかを、明らかにできたことにより、銀河の化学進化を解明する上での基礎を与えることができた。 まず、質量降着白色矮星からの恒星風の解を、白色矮星の質量や降着率、降着ガスの重元素量などの幅広いパラメータ範囲にわたって求めた。これを基にして、質量降着恒星風が連星系の進化において非常に重要な役割を果たすことを示した。これは、最近の新しい吸収係数の計算結果に基づき、伴星から質量降着がある白色矮星から非常に強力な恒星風が吹くことを明らかにしたこと。さらに、伴星からの質量移動率が白色矮星からの恒星風のために大きく変動を受けることを示すことができた。この効果を考慮して、大マゼラン雲に発見された、超軟X線源RX J0513-69の非常に奇妙なふるまいを完全に説明することができた。このことは、伴星から白色矮星への質量降着と、白色矮星からの恒星風が共存できることを実際の天体に関して実証できたことを示している。私たちは、Ia型超新星の新しい進化モデルを質量降着恒星風の理論を基にして提案した。今回、白色矮星からの恒星風が降着するガスの重元素量によって大きく影響されることを明らかにした。ガスの重元素量が太陽組成の約10分の1以上にならないと恒星風が吹かない。このため、Ia型超新星も、銀河の重元素量が10分の1程度まで増えてからでないと、爆発しない。Ia型超新星は、鉄を中心とする重元素の起源として重要なので、銀河の化学進化を研究する上での重要な基礎の一つをあたえることができた。
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