研究課題/領域番号 |
08640352
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
和田 道治 東京大学, 原子核研究所, 助手 (50240560)
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研究分担者 |
川上 宏金 東京大学, 原子核研究所, 助手 (50013412)
片山 一郎 東京大学, 原子核研究所, 教授 (30028237)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1996年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | イオントラップ / レーザー核分光 / 超微細構造 |
研究概要 |
^7Beは^7Liと鏡映核の関係にあり、それらの磁気モーメントの和・差からより精密な核構造の研究を可能にするという点で極めて重要な核であるにもかかわらず、実験の困難さから未だ測定されていない。^7Beは100%軌道電子捕獲崩壊し、β線を放出しない。崩壊にともないγ線は放出されるがその準位のスピンは1/2である。よってβNMRもγNMRも適用できない。その点、光学的な方法による超微細構造分光によれば間違いなく測定できる。特にイオントラップに閉じ込めたイオンに対するレーザーマイクロ波分光によれば、イオン1個でも精密に測定できる。 ^7Beはサイクロトロンビームによって、^7Li(p,n)^7Be反応を用いて生成した。これをリコイルインプラント法にてタンタルフォイルに収集し、イオントラップに据えつけ、パルスYagレーザーによってイオン化してトラップする。そのBeイオンに313nmのレーザーを照射し、レーザー冷却・光ポンピングを達成し、さらにマイクロ波を照射して、超微細構造を直接測定する。 ^7Beに先立ち、安定同位体^9Beを用いて試験を行い、1イオンの観測、さらにレーザーマイクロ波2重共鳴法によって超微細構造を10^<-6>の精度で測定することに成功している。引き続いて、^7Beの実験を開始しているが、これまでのところ蛍光の観測には至っていない。現在、軸方向入射など効率改善の索を施しており、世界初の^7Beの蛍光観測・分光に向けて実験が進行中である。
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