研究課題/領域番号 |
08640363
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
素粒子・核・宇宙線
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
宗久 知男 山梨大学, 工学部, 助教授 (30174254)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1998年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1997年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1996年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 高エネルギー反応 / QED / QCD / パートンシャワ / NLL 近似 / くりこみ群 / パートンシャワー / NLL近似 |
研究概要 |
繰り込み群に基づいたパートンシャワーはQED,QCDの模擬実験をする上で欠くことの出来ない方法である。基本研究目的は近似精度を向上させた(NLL近似)パートンシャワーを多くの高エネルギー反応に適用する事である。今回の研究目標は(1)2光子過程における模型の作成(2)e^+e^-反応の光子生成に対するNLL模型の作成(3)核子核子衝突におけるNLL模型の作成であった。第1の目的であったe^+e^-反応における2光子QCD過程に対するパートンシャワーの作成は完成し、そのマニアルも既に学術雑誌に掲載された。もう一つの目的はe^+e^-消滅反応の輻射補正に対するNLL近似のパートンシャワーの作成である。この研究はアルゴリズムの細部に対する精密な検討を要求する。なぜなら、NLL近似がQEDの結合定数の2乗と対数の積のオーダであるからである。その為に従来のLL近似模型の有効性について綿密な議論を行った。この成果は既に論文として公表している。さらなる議論によってパートンが光子を放出している間においても結合定数の動的変化をとりいれべきであること、およびNLL近似での強い赤外発散の項を無矛盾に取り扱えたことが成果としてえられた。これらは10^<-5>の精度で模型をつくるうえで不可欠な理論的進展であった。これらの成果を踏まえ、今年度NLL近似QEDパートンシャワーの作成を行った。この作成は完成して現在細かなチュックを行っている。また、この研究に関する論文も完成し、報告書に掲載した。第3番目の目標は残念ながら、予定年度のなかで達成出来なかったが、この目標に対する色々な知見は得られ、その一部は公表した。これを踏まえ、近い将来陽子陽子散乱への適用を目指したいと考えている。
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