研究課題/領域番号 |
08640369
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
素粒子・核・宇宙線
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
巽 敏隆 京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (40155099)
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研究分担者 |
高塚 龍之 岩手大学, 人文社会科学部, 教授 (50043427)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1996年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 中性子星 / 状態方程式 / 原始中性子星 / 相転移 / K中間子凝縮 / π中間子凝縮 / ハイペロン超流動 / 遅延崩壊 / カイラル対称性 / 核子超流動 / 超新星 / 高エネルギー重イオン反応 |
研究概要 |
1. 現実的核力に基づく超新星爆発直後の熱い中性子星の性質 超新星爆発直後の熱い中性子星の性質を調べ、進化の過程に伴うエネルギー放出量やスピンアップ現象を研究した。 2. 有限温度でのK中間子凝縮と原始中性子星 カイラル対称性の枠組みで量子的、熱的ゆらぎの導入について一つの方法を提案し、それに基づいて凝縮相の状態方程式を計算した。次いでTOV方程式を解くことによって原始中性子星の平衡形状を得た。さらにこの結果から原始中性子星での遅延崩壊の可能性を議論した。 3. 非平衡下でのK中間子凝縮の発現と成長 化学的非平衡下での動的相転移の様相を詳細に研究し、熱的K中間子の生成、消滅過程の反応率は相転移前後を通して他の過程によるものを上回ることを指摘した。 4. π凝縮下、陽子多混在下での核子超流動、ハイペロン対超流動と中性子星冷却 Δの自由度を含むように従来の理論を拡張すると、π^0中間子凝縮ではΔの自由度によって超流動の臨界温度、存在領域が増大するが、π^c中間子凝縮では逆に減少することがわかった。直接URCA過程が可能になる陽子多混在領域では、陽子対による超流動が存在するが、全体的には中性子星冷却にあまり効かなくなるとの結論を得た。また、高密度核物質に混在するΛ粒子の超流動を議論した。 5. ガモフテラー巨大共鳴実験とπ中間子凝縮再論 最近の実験結果から導かれる情報をもちいてπ中間子凝縮の可能性を議論し、中性子星や重イオン反応でのπ凝縮を、もっと真剣に考える必要があるとの問題提起をおこなった。
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