研究課題/領域番号 |
08640377
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
素粒子・核・宇宙線
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
牟田 泰三 広島大学, 理学部, 教授 (80025353)
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研究分担者 |
大野木 哲也 広島大学, 理学部, 助手 (70211802)
両角 卓也 広島大学, 理学部, 講師 (20253049)
小平 治郎 広島大学, 理学部, 助教授 (40127080)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1998年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
1997年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1996年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 対称性の破れ / カイラル対称性 / ヒッグス模型 / 曲がった時空 / 重力 / 南部-Jona-Lasinio模型 / 超対称性 / 動的対称性の破れ / 対称性 / 宇宙初期 / 複合物 / 複合場 / 重力場 / 場の量子論 / 相転位 / 対称性の自発的破れ |
研究概要 |
膨張宇宙の初期状態では、重力の効果を無視することができない。特に、大統一理論が支配する時期には、重力の量子論的効果は薄れているが、まだ強い重力が古典的な外場として宇宙の状態に影響をおよぼしている。この時期は宇宙のインフレーション的膨張が始まる時期でもある。インフレーション的膨張の原因はヒッグス場の真空期待値に求められる。通常のインフレーションシナリオでは、ヒッグス場はスカラー'素'粒子場として導入され、その真空期待値は、最初から与えられたものとして扱われる。本研究では、ヒッグス場をフェルミ粒子対の複合場だと考えることによって、インフレーションの原因となる曲がった時空での自発的対称性の破れが動的に起こる可能性を場の量子論に基づいて検討し、その宇宙論的応用を考えた。具体的な成果は下記の通りである。 (1)複合ヒッグス模型を、宇宙初期の高温、高密度、強重力の状況下で研究した。特に、4体フェルミ相互作用を持つ場の量子論を考え、曲がった時空において、有限温度・密度の下での有効ポテンシャルを計算し、理論の相構造を調べた。 (2)Schwinger-Dyson方程式を用いて、有限温度での量子電気力学の相転移現象を調べた。量子電気力学におけるカイラル対称性の破れの結果として現れるフェルミオンの質量が、温度とともにどのような変化をするかを、Schwinger-Dyson方程式を数値的に解くことによって詳細に調べ、2次の相転移が現実に起こっていることを確認し、臨界温度を求めた。 (3)超対称性を持った南部-Jona-Lasinio模型にソフトな対称性の破れの効果を入れたとき、カイラル対称性も破ることができる。このカイラル対称性が高温で回復するかどうかを、1/N展開の方法を用いて調べ、1次及び2次の相転移としてカイラル対称性の回復が起こることを発見した。 (4)超対称性を持った南部-Jona-Lasinio模型にソフトな対称性の破れの効果を導入した模型をドジッター時空中で調べた。インフレーション期の曲率の変化により、カイラル相転移が起こることを発見し、それが、1次及び2次であることを示した。 (5)上記の諸結果をインフレーション期の宇宙に応用し、この時期に宇宙ストリングが発生しうることを示した。
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