研究課題/領域番号 |
08640378
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
素粒子・核・宇宙線
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
小嶌 康史 広島大学, 理学部, 教授 (10192577)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 一般相対論 / 中性子星 / 流体力学的安定性 / 中性子量 / 中性子線 / 相対性理論 / 重力波 / ニュートリノ |
研究概要 |
本研究の目的は近未来の観測と関連して、相対論的な取り扱いが必要とされる現象の理論的解明であり、次のテーマで成果があった。 1. 中性子星からなる連星は重力波を放出し、軌道半径が減少し、合体する。運動の自由度を制限した近似的な連星系のモデルを採用し、その合体過程の最終段階での軌道運動に対する相対論的補正項や、星の自転と軌道の相互作用、自転同士の相互作用、及び潮汐力の効果を調べた。その結果、これまでのもの以上の精度を持った進化モデルと重力波の波形が得られた。 2. ニュートリノが長距離を伝播する際、外傷としての重力場がフレーバーの混合にどのように影響するかという問題が話題となり、その再検討を行った。混合には波束のピークの位置が重要になる事を考慮し、主要な項のみを調べ、重力場の影響を議論した。 3. 相対論的効果が無視できない回転中性子星において、星の振動の特徴を明確にした。相対論的な星では重力波の放出のため、計算を困難にしている。重力の変動をすべて無視するという簡単化の近似が用いられるが、そのために生じる誤差を評価した。その結果、定性的な振るまいが再現されるとともに、振動数も数十パーセントの誤差内である事がわかった。 また、回転に固有の軸性モードの振動運動が可能になることが知られているが、回転を逐次的に取り扱う手法で、世界に先駆けて相対論的な枠組みで研究した。その結果、流体の摂動は背景の平均場の流れと一種の共鳴条件で振動数が決定されていることがわかった。さらに回転の高次の効果も考慮した流体運動に着目すると、星のエントピー分布が重要であることを示している。このモードが重力波放出の不安定性とどのように関係するかを現在検討中である。
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