研究課題/領域番号 |
08640380
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
素粒子・核・宇宙線
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
田沢 輝武 (田澤 輝武) 山口大学, 理学部, 教授 (80091198)
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研究分担者 |
滝川 昇 東北大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (00125600)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1998年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1997年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1996年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 非断熱遷移 / ポテンシャル共鳴 / 半古典理論 / 重イオン反応 / 重イオン散乱 / 量子トンネリング / 時間依存局所密度近似 / 古典障壁模型 / 重イオン核融合反応 / グローリー現象 / 原子クラスター / 古典的障壁模型 / 疑似交叉 / 核融合障壁分布 / 断熱的トンネル効果 / TDLDA / 障壁超越模型 / 量子トンネル効果 / 表面振動 / 非調和振動 |
研究概要 |
(1) 重イオン反応に対応したポテンシャル障壁がある疑似交差する2準位問題に対して3転回点半古典理論と局所非断熱遷移の行列定式を用いて疑似交差点が障壁に外側と内側にある両者の場合について、S行列の解析的公式を導出し、ポテンシャル共鳴と非断熱遷移の相互影響を理論的に調べた。これらの公式はユニタリーティ条件を満たし、ポテンシャル障壁が無視できるエネルギーではランダウ・ジーナ・シュティケルベルクの改良された公式に帰着する。導出したS行列について弱及び強結合極限での定性的振舞いを明らかにした。また、ランダウ・ジーナー遷移とポテンシャル共鳴の可能な相互影響を論じた。^<12>C+^<17>O系の模型で具体的計算を実行し、半古典論による計算と量子力学による厳密な計算とを比較検討した。疑似交差がクーロン障壁の内側にある場合は、ランダウ・ジーナー遷移による非弾性散乱断面積がポテンシャル共鳴によって著しく増大すること、一方、疑似交差がクーロン障壁の外側にある場合はランダウ・ジーナー遷移に伴う位相と断熱ポテンシャルによる位相が打ち消すように干渉して非弾性散乱断面積が著しく小さくなることを明らかにした。 (2) 低エネルギー重イオン核融合反応の巨視的トンネル現象を扱う理論の開発と実験データの解析で種々の成果を得ている。クーロン障壁以下での重イオン核融合反応の障壁分布データの解析から振動の高次の項、非調和振動の重要性、変形の符号の情報の摘出、断熱トンネル効果の役割、散乱核の励起状態の幅が果たす役割などを明らかにした。また、重イオン散乱における新焦点現象として、虹散乱の影の効果のグローリー現象を理論的に予言し、その同定には前方散乱断面積の入射エネルギー依存性が有効であることを示した。 (3) 超低エネルギー核融合反応での束縛電子による遮蔽効果の研究に着手した。非断熱遷移効果を定量的に評価するため、時間依存法及び動的規格因子法による定式化を行い、数値計算を実行中である。 (4) 多価イオンと原子クラスターの衝突による多価クラスターの生成の非断熱過程を時間依存局所密度近似に基づく時間依存コーン・シャム方程式で理論的に調べた。この計算によるとポテンシャル鞍部を通過する多電子移行が出現し、古典的障壁模型の評価とよく一致する。また、多価イオンと稀ガス原子との衝突も同様な方法で計算し、電荷移行断面積の計算値が測定値及び半経験公式、分子的古典障壁模型とよく一致することを示した。
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