研究課題/領域番号 |
08640389
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
中井 浩二 東京理科大学, 理工学部, 教授 (40028155)
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研究分担者 |
田中 万博 高エネルギー研究所, 物理部, 助教授 (90171743)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1996年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 低エネルギーπ中間子 / レンジテレスコープ / π→μ崩壊 / 高エネルギー核反応 / 核破砕片 |
研究概要 |
高エネルギー原子核反応において発生する低エネルギーπ+中間子の角度分布の研究で、CM系の90度方向に生成率の異常な増加をみた古い観測を、最近の標的破砕片の測定による新しい知見に基づいて再度検討するため、π+中間子標的破砕片との相関を調べる実験を企画している。本研究においては、先ずπ+中間子を検出するレンジテレスコープ(Range Telescope)を開発した。 このテレスコープは、多層に並べたシンチレーション検出器列の中の一つで静止したπ+中間子がπ→μ崩壊を起こし、πおよびμによる二つの信号を出すことを利用してπ+中間子を識別し、その静止位置からπ+中間子の飛程(Range)を決定する低エネルギーπ+中間子の検出器である。レンジテレスコープは、特に多重粒子が発生する高エネルギー核反応において低エネルギーπ中間子を識別して検出する場合に優れた検出器であるが、テレスコープを構成するシンチレーション検出器を小型化し、π→μ崩壊の信号を検出する論理回路をモデュール化して使いやすくするための試作開発を行った。試作テレスコープの1号2号を製作し、ビームによるテストも行い満足できるテレスコープの設計を終えた。この後は、設計に基づき多量の台数を製作して核破砕測定実験の装置の中に組み込み、高エネルギー原子核反応の研究を進める。 一方、高エネルギー核反応における多重核破砕片測定の実験は、高エネルギー研陽子シンクロトロンにおいてデータ収集を行い解析を進めている。テレスコープの準備は整ったので、核反応に関するデータ解析が整った段階でπ+中間子と標的破砕片との相関を調べる本実験を提案する。
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