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1次元量子反強磁性体におけるスピンの動的相関

研究課題

研究課題/領域番号 08640443
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 固体物性Ⅱ(磁性・金属・低温)
研究機関千葉大学

研究代表者

伊藤 正行  千葉大学, 理学部, 助教授 (90176363)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1996年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
キーワード量子スピン系 / 1次元ハイゼンベルグ反強磁性体 / スピン・パイエルス転移 / スピン・ダイナミクス / 電子状態 / NMR / 核磁気緩和
研究概要

最近,低次元磁性体で現れるスピンギャップ等の物理現象の研究が,高温超伝導の発現機構の解明を含む一連の研究の中で活発に行われている。1次元量子反強磁性体のスピンの動的相関を理解することは,そのような研究において基礎を与える点で,また,未だ完全には理解されていない1次元量子スピン系の物理自体を理解する上でも重要である。本研究では,特に適当な候補があまりなかった為にこれまで実験的研究がほとんどなされていないS=1/2の1次元ハイゼンベルグ反強磁性体を対象に,その有限温度でのスピンの動的相関を実験的に解明することを目的とした研究を行った。無機物質として初めてスピンパイエルス転移が発見されたCuGeO_3はまさにこの候補物質であり,核磁気共鳴法(NMR)と核四重極共鳴法(NQR)を用いて,その電子状態とスピンの動的相関を調べた。まず、単結晶試料を用いたNMRの詳細な研究から,銅サイトの超微細相互作用の構造と微視的な磁気的性質を理解すると共に,その電子状態はrhombicな対象性を持った結晶場中の単一イオンモデルで記述できることを明らかにした。さらに,NQRの核スピン格子緩和率1/T_1と核スピンスピン緩和率1/T_<2G>の温度変化の測定から,1次元ハイゼンベルグ反強磁性体に特徴的な1/T_<2G>の温度変化を見いだした。特に,最近進展したS=1/2の1次元ハイゼンベルグ反強磁性体の核磁気緩和の理論的研究との詳細な比較検討から、この系での動的帯磁率x(q,ω)と静的帯磁率x(q)の特徴を実験的に解明した。その結果,概略的には,S=1/2の1次元ハイゼンベルグ反強磁性体モデルで説明するが,鎖内第2近接相互作用を考慮する必要があることを明らかにした。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] M.Itoh: "Knight shift,Electric-Field Gradient,and Electonic State in the Spin-Peierls Compound CuGeO_3 : ^<63,65>Cu NMR in a Single Crystal" Phys. Rev. B. 53巻17号. 11606-11612 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] M.Itoh: "Spin Dynamics of the Spin-Peierls Compound CuGeO_3 : ^<63>Cu NMR Relaxation" Czech. J. Phys.46巻S4. 1967-1968 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] M.Itoh: "^<63>Cu Nuclear Relaxation in the Spin-Peierls Compound CuGeO_3" Phys. Rev. B. 54巻14号. R9631-R9634 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書
  • [文献書誌] M.Itoh: "Microscopic Magnetic Properties and Electronic State in the Spin-Peierls Compound CuGeO_3 : ^<63>Cu and ^<17>O NMR Studies" Physica C. 263巻. 486-489 (1996)

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2020-05-15  

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