研究課題/領域番号 |
08640583
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
地質学
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
鮎沢 潤 福岡大学, 理学部, 助手 (70184249)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1997年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1996年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 堆積岩 / 炭素質物質 / 無機炭素 / 有機炭素 / 第三系 / 白亜系 / 夾炭層 / 酸化還元 / 爽炭層 / 自生鉱物 / 物質移動 / 炭田 / 油田 |
研究概要 |
本研究によって得られた主な知見は次のとおりである。 1.福岡県筑豊・福岡地域(第三系)、佐賀県唐津地域(第三系)、長崎県佐世保・高島地域(第三系)、熊本県天草地域(第三系・白亜系)、山口県大嶺地域(三畳系)、新潟県長岡地域(第三系)、秋田県男鹿地域(第三系)、北海道雨竜・空知(第三系・白亜系)・釧路地域(第三系)の夾炭層・含油層から採取した砕屑性堆積岩について、薄片・反射研磨片観察、反射率測定・有機岩石組織分析、燃焼法による元素(CHN)分析、X線回折を行った。第三系堆積岩の有機炭素含有率は0.0%(ND)から72%、無機炭素含有率は0.1%から9%、白亜系堆積岩の有機炭素含有率は0.0%(ND)から70%、無機炭素含有率は0.1%から13%、三畳系堆積岩の有機(一部は無機化)炭素合有率は0.8%から81%、無機炭素含有率は0.1%から10%であることが判明した。 2.北海道雨竜地域の白亜系蝦夷累層群分布域で、詳細な野外調査をもとにセノマニアン黒色頁岩層の消長(特に有機炭素からなる黒色頁岩が出現・消滅する層準)、自生炭酸塩鉱物(方解石、菱鉄鉱、アンケライト)種の層位変化、炭質物の層準規制の傾向を把握した。 3.堆積岩に含まれる炭素質物質の同定に反射顕微鏡観察と元素分析の併用が有効であることを示し、岩石中の無機-有機炭素の相互関係と問題点を明らかにした。黒色物質(炭素質物質、鉄鉱物)の識別の結果、細粒砕屑岩の主な着色原因は有機炭素であることが判明した。有機炭素と硫化鉄鉱物の間で明瞭な相関は認められなかったが、炭素質物質と共存する硫化鉄の寄与は無視できない。
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