研究課題/領域番号 |
08640630
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物理化学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
大庭 裕範 東北大学, 反応化学研究所, 助教授 (10176985)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1997年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1996年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | パルス電子スピン共鳴 / 電子核二重共鳴 / 反応中間体 / 光化学反応 / 電子スピン共鳴 |
研究概要 |
1.パルス電子-核二重共鳴用装置の試作 溶液試料のENDORを行うために、自作のパルスEPR装置に以下の改良を施した。(1)二重共鳴用試料共振器の設計と試作 核スピン励起用ラジオ波(RF)、電子スピン励起用マイクロ波のパルス発生および励起光を照射可能なマイクロ波共振器を設計・試作した。(2)パルス列発生器の改良 レーザー装置とパルスEPR装置の同期システムを試作し、レーザーパルスとマイクロ波パルスの間のジッターを3nsに押さえた。(3)磁場の安定化 FM検出の磁場測定装置(EFM-9600)を用いて磁場の変動を検出し、電磁石の安定化を試みた。2.測定用制御ソフトウエアの整備 より高速のインターフェイスを用い、これを制御するソフトウエアを開発し、装置間のデータ転送速度を5-10倍改善した。3.解析法の整備 自動的に不感時間部分を補って自由誘導減衰信号を解析する高速のアルゴリズムを導入、さらに二次元に拡張した。4.光誘起電子移動反応の過渡ラジカルの観測 亜鉛ポルフィリン-キノン間の光誘起電子移動反応によって生成する過渡ラジカルの高分解能スペクトル観測を(1)直接法(ENDORスペクトル)および(2)デカップリング法で試みた。 上記4に述べたように二つの測定方法を試みたが、充分なENDOR効果を観測できなかった。その原因としては主に(1)NMR遷移を誘起するためのRFのパワー不足、(2)RF照射コイルの幾何学的な問題によるRF磁場と外部静磁場の直交性の不完全性がある。これらの問題の解決法を検討した結果、以下の結論を得た。(1)の解決のためにはより高出力のRFパワーアンプを用いると同時に、RFコイルへのRF供給効率を改善することが必要である。(2)については、幾何学的な精度がより高いRFコイルの設計を行った。
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