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単分子層における機能中心物性の評価とチューニングに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 08640731
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 機能・物性・材料
研究機関北海道大学

研究代表者

嶋津 克明  北海道大学, 大学院・地球環境科学研究科, 助教授 (30109417)

研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1996年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
キーワードセルフアセンブリ単分子層 / 酸解離定数 / 水晶振動子マイクロバランス / QCM滴定法 / メルカプトヒドロキノン / メルカプトウンデカン酸
研究概要

単分子層修飾による機能性表面の設計は、修飾分子の物性にもとづいて行われる。しかし、単分子層という環境下では、種々の相互作用により元の物性がそのまま発見されるとは限らない。本研究ではこのような視点に基づき、単分子層における機能中心物性のその場評価と制御を目的とした研究を行った。
機能中心として酸塩基を選択し、おもに水晶振動子マイクロバランス(QCM)法を用いて検討した。単分子層は真空蒸着法により調製した清浄なAu(111)/QCM電極上に、セルフアセンブリ法により構築した。メルカプトヒドロキノン単分子層は酸化還元能を合わせもつため電気化学QCMによる評価を行った。酸化還元電位のpH依存性は典型的な二塩基酸の挙動を示し、これよりpKalは12.7、pKa2は13.6と決定された。酸化還元と同時に測定された質量変化は、解離した水酸基が溶液中のカチオンとイオン会合するモデルから期待される値と正確に一致し、界面での物質移動機構を明らかにできた。この時、低質量のアルカリ金属イオンは水和して会合している。酸化還元能をもたないメルカプトウンデカン酸(MUA)単分子層の評価には、QCM滴定法と名付けた新たな測定法を提案した。これは解離したカルボキシル基とイオン会合するカチオンの質量をpHの関数として測定する方法で、これまで不可能であったpKaと表面酸中心密度の同時評価が可能となった。MUAの単一単分子層の見かけのpKaは6.5であったが、種々のアルカンチオールとの混合単分子層に於けるMUAのpKaはMUA密度の減少とともに小さくなった。見かけのpKaと酸中心密度の間に成立する直線関係より、解離種間の反発の相互作用があること、相互作用がない時のpKaは5.5であり、溶液中でのpKa値に極めて近いことが明らかになった。
結果は学会発表5件、論文投稿中2件として発表した。また、酸化還元中心の評価法を含めた解説も報告した。

報告書

(1件)
  • 1996 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 嶋津克明: "固液界面におけるナノ質量測定" 表面科学. (印刷中).

    • 関連する報告書
      1996 実績報告書

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公開日: 1996-04-01   更新日: 2016-04-21  

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